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    掲載日:2021.10.21

    最終更新日:2021.11.02

    展示を見るだけじゃもったいない? 美術館で楽しむ読書の秋

    「芸術の秋」と「読書の秋」の両方を満喫するなら、美術館のライブラリーがおすすめ。芸術の専門図書を収蔵する美術館のライブラリーは、実は多くが一般公開されています。作品鑑賞の前後に立ち寄れば、さらに深く芸術文化に触れることのできるライブラリーをご紹介します。

    東京都現代美術館

    江東区の木場公園内に位置し、ファミリーで楽しめるレストランなども併設する
    写真:Kenta Hasegawa

    日本の戦後美術を中心に、現代美術を収集・展示する「東京都現代美術館」。世界で起きている新しい美術の動きや注目のアーティストを紹介する企画展示、現代美術の歴史をたどる収蔵作品展などを開催しています。

    上野にある「東京都美術館」が収蔵していた貴重な図書を引き継ぐ美術図書室
    写真:Kenta Hasegawa

    所蔵する図書資料はなんと27万冊。国内外で刊行された近現代の美術に関する図書、展覧会カタログ、美術雑誌などが中心です。特に、アーティストの全作品を分類・整理した目録(カタログ・レゾネ)が充実しているため、展覧会を見て気になるアーティストがいれば調べてみるのがおすすめ。展示では見られなかった意外な作品に出会えるかもしれません。

    また、戦前の美術雑誌や、大正~昭和初期に版画の実物を綴じて発行された「創作版画誌」、美術関係者から寄贈された「特別文庫」などの大変貴重な資料も多数所蔵しています。

    美術館の展示を見た人は要チェックの特集展示コーナー

    閲覧室には特集展示コーナーが設けられ、展覧会会期に合わせて関連図書を特集しています。図書室に寄ってみたいけれど、どんな本を読んだらいいかわからないという人はまずここをチェックしてみましょう。

    2019〜2020年に開催された「ミナ ペルホネン展」の会期中には、ファッションブランド「ミナ ペルホネン」の展示会のために作成された個性的なインヴィテーション(招待状)が展示されました。このように、アーティスト協力のもと特別な展示が行われることも。

    「美術図書室」の中にある「こどもとしょしつ」
    写真:Kenta Hasegawa

    美術図書室内にはもう1つのライブラリーがあります。「こどもとしょしつ」は、アーティストが手がけた絵本など、子ども向けの図書を閲覧できるスペースです。

    ※現在コロナ対策のため「こどもとしょしつ」での閲覧は制限されています。最新情報は東京都現代美術館の公式ウェブサイトをご参照ください。

    2021年10月17日まではブルーノ・ムナーリによる子供のための本を展示

    こちらでは2021年10月17日まで、ブルーノ・ムナーリによる子供のための本の展示も行われていました。ムナーリはイタリアのグラフィック・デザイナーで、絵本作家でもありました。

    絵本を通して美術に触れることができる「こどもとしょしつ」。ぜひ、お子様と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。

    ライブラリーのおすすめの活用方法を聞いてみました

    「美術図書室では展覧会のテーマや出品作家について調べると、より理解が深まるのではないでしょうか。特に展覧会のカタログに掲載された参考文献がおすすめです。
    当室の蔵書はインターネットで検索できますので、作家、美術館などをキーワードに資料を探してみると、意外な資料が見つかるかもしれません。また、子ども向けの資料は大人が見ても楽しめますよ」

    東京都現代美術館 美術図書室/こどもとしょしつ

    • 住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)東京都現代美術館地下1階
    • TEL:03-5245-4111(代表)またはハローダイヤル050-5541-8600(9:00-20:00 年中無休)
    • 開室時間:10:00~18:00(閉架資料の請求・コピーサービスの受付は17:00まで)/美術館休館日(月曜、祝日の場合は翌平日)、展示替え期間、特別整理期間は休室
    • ※詳細は東京都現代美術館公式ウェブサイトのカレンダーを参照
    • ※2021年10月18日~11月12日の期間は休室。11月13日以降の利用方法については美術館公式ウェブサイトを参照
    • 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO

    東京都写真美術館

    「東京都写真美術館」が位置する恵比寿ガーデンプレイス内では、ショッピングも楽しめる

    「東京都写真美術館」は国内外の写真・映像作品を収集・展示する専門性の高い美術館です。館内の図書室では写真集を中心に展覧会カタログ、写真評論・写真史・映像史に関する図書、専門雑誌など、国内外の写真・映像に関する専門図書を収蔵しています。

    蔵書は11万5,000冊を超える。その専門性から、他の施設では閲覧できないような貴重な資料も

    例えば「アラーキー」の呼び名で知られる写真家・荒木経惟氏の写真集『センチメンタルな旅』(荒木経惟、1971年)の限定版や、フォトジャーナリズムの歴史に功績を残したアメリカのグラフ雑誌『Life』(Time Inc. 1936〜1972年)を創刊号から所蔵するなど、非常に貴重な資料も。これらを求めて海外から来館する人もいるほどです。

    展覧会期間中は、学芸員と図書室司書によって厳選された「展覧会関連図書リスト」が会場で配布されています。このリストを参考に、展覧会の行き帰りに立ち寄って作品への理解を深めたり、鑑賞後の余韻に浸ったりする人も多いそうです。他にも展覧会に出品するアーティストが過去に開催した展示会のチラシやDMなどの収集物も展示され、これが好評なのだとか。

    ライブラリーのおすすめの活用方法を聞いてみました

    「初めて利用される方から『写真や映像の知識がないけれど大丈夫?』『調査・研究目的じゃないけど閲覧していいの?』といった質問を受けることもありますが、ぜひ気軽に利用していただければと思います。閲覧したい資料が決まっていなくても大丈夫です。好きな動物、行ってみたい国、気になる著名人など、好きなワードで検索してみると、素敵な1冊との出会いがあるかもしれません。検索システムには『ベストリーダー(最近1年間における閲覧回数の多い資料の一覧)』や新着図書を表示する機能もあるので、ぜひご活用ください。お手持ちのスマートフォンやPCからでもご覧いただけます」

    東京都写真美術館図書室

    • 住所:東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内 東京都写真美術館4階
    • TEL:03-3280-0099
    • 開室時間:10:00〜18:00(閉架資料の請求・コピーサービスは10:00〜11:30、13:00〜17:30(ただし、火・水曜は10:00〜17:30)/月曜(祝日の場合はその翌日)、年末年始、特別整理期間は休室 ※詳細は公式ウェブサイトを参照
    • ※当面の入室は予約優先、2時間の入れ替え制。空席があれば当日利用も可
    • 東京都写真美術館
    • 東京都写真美術館図書室

    国立映画アーカイブ

    東京駅から徒歩約10分の場所にある「国立映画アーカイブ」
    画像提供:国立映画アーカイブ

    日本で唯一、映画の保存・研究・公開を行う国立の専門機関が「国立映画アーカイブ」です。館内では、監督・俳優・ジャンル・時代など、さまざまなテーマにあわせた特集上映、映画関連資料の展示の他、映画専門図書室で図書資料を公開しています。

    5万冊以上を所蔵。新着図書コーナーは国立映画アーカイブの公式Twitterでも発信中
    画像提供:国立映画アーカイブ

    映画専門図書室では、映画にまつわる初期の貴重な文献や研究書から、映画スターの本、映画のパンフレット、さらに映画ファンが自主出版したものまで、映画関連の出版物を満遍なく収集できるように努めています。新刊書はもちろん、古書店の目録をチェックし、未所蔵の図書がないか常に目を光らせているそう。「昔見た映画について調べたいけれど、どこにも資料がない」といった悩みにも、ここなら応えてくれるかもしれません。

    特集上映に合わせた関連図書のリストも用意されています。これを活用すれば、映画が製作された背景や監督にまつわるエピソードなど、作品をより深く味わうためのヒントがきっと得られるはずです。

    ライブラリーのおすすめの活用方法を聞いてみました

    「映画にまつわる1つの関心事を持って図書室にいらっしゃれば、それをきっかけに深い知識に触れられると思います。単行本や映画パンフレットなどはインターネットでも検索できますので、ご自宅でお調べになってから来られるとより効率的です。また、図書室内にあるタッチパネル式の「デジタル資料閲覧システム」では、現在1,300冊以上の戦前期の映画雑誌を全ページ閲覧することができるので、こちらもおすすめです」

    国立映画アーカイブ 映画専門図書室

    • 住所:東京都中央区京橋 3-7-6 国立映画アーカイブ4階
    • TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル、9:00~20:00)
    • 開室時間:12:30〜14:30、15:30〜17:30/日曜・月曜・水曜・金曜、祝祭日、休館日、特別整理期間は休室 ※最新情報および詳細は国立映画アーカイブの公式ウェブサイトを参照
    • ※現在、図書室では事前予約を優先とした入室制限を実施
    • 国立映画アーカイブ
    • 国立映画アーカイブ公式Twitter

    世田谷美術館

    桜の名所でもある砧公園の一角、緑に囲まれて建つ「世田谷美術館」

    世田谷区には多くの芸術家が住んでいるのをご存知ですか?世田谷美術館はこの地域性を活かし、区在住のアーティストの作品を収集・研究・展示しています。また、幅広い分野の芸術を紹介する展覧会や音楽・映像にまつわるプログラムなども開催し、地域と来館者、日常と芸術をつなぐ役割を担っています。

    アンリ・ルソー《フリュマンス・ビッシュ》(1893年頃)がモチーフの等身大パネルがお出迎え

    アートライブラリーでは、主な収蔵作品である「アンリ・ルソーを中心とした素朴派の作家」「世田谷区ゆかりの作家」、そして「その他、美術館が収蔵する作家」にまつわる図書を収集しています。

    企画展ごとに入れ替えられる「関連図書コーナー」も見どころ。例えば、2021年7月3日〜8月22日まで開催されていた収蔵作品展「グローバル化時代の現代美術」展の際は、世界的な現代アーティストの関連図書が紹介されました。イギリスを代表するリチャード・ロングや、アメリカのポップ・アートの先駆者ロバート・ラウシェンバーグを特集した企画展カタログをはじめ、中国出身で日本やアメリカを拠点に活動する蔡國強の作品集など多彩なラインアップです。

    世田谷美術館を設計した建築家・内井昭蔵による書斎をイメージした内装に、暖かみを感じる空間

    また、「よりわくわくするような図書室になれば」と、室内には楽しくアートを感じられる小物や書籍を飾っているのだとか。アンリ・ルソーの作品をジャケットに用いたLPレコードや、有名なロタール・メッゲンドルファーの仕掛け絵本『The city park』(復刻版、1981年)などが置かれているので、ぜひ探してみてください。

    ライブラリーのおすすめの活用方法を聞いてみました

    「専門家のための研究書だけではなく、入門書や手に取りやすい雑誌(美術雑誌のほかライフスタイルや建築雑誌など)も並んでいます。気負わずに美術を楽しんでいただけたらという思いで書架づくりをしています。室内の奥にある格子状の書架は、1枠ごとにテーマを設け、そのテーマに沿った本、10~20冊程度を並べています。
    「西洋美術史」や「日本美術史」といった基礎的なテーマから、「素朴派」、「アウトサイダー・アート」、「くらしとデザイン」といった独自のテーマなども設定しています。テーマから探してみると、思わぬ本と出会えるかもしれません。」

    世田谷美術館 アートライブラリー

    • 住所:東京都世田谷区砧公園1-2
    • TEL:03-3415-6011(代表)
    • 開室時間:10:00〜18:00(入室は閉館15分前まで)/美術館休館日(月曜、祝休日の場合はその翌平日)、年末年始(12月29日〜1月3日)、特別整理期間は休室
    • ※詳細は世田谷美術館の公式ウェブサイトを参照
    • 世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM

    美術館のライブラリーには、それぞれの館が専門とする分野の図書資料が充実し、他にはない読書体験ができます。たとえば旅行で訪れた美術館にライブラリーがあれば、足を運んでみてはいかがでしょうか。ANAでは秋旅行におすすめのスポットをご紹介しています。「芸術の秋」、ANAでアート旅にでかけてみませんか。

    • 記載の内容は2021年9月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
    ライター:Atori Hagiwara(minimal)

    トラベル特集

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