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    掲載日:2023.04.04

    歩くことがイベントに。「道」で楽しむ京都の旅

    3つの世界遺産をつなぐ贅沢な散策路

    仁和寺からスタート。仁王門と、左右に並ぶ阿吽(あうん)の金剛力士像の迫力におののきます

    京都駅からバスで40分ほど北に進むと、金閣寺エリアに辿り着きます。注目の道は、金閣寺と、枯山水庭園を観賞できる龍安寺(りょうあんじ)、真言宗御室派の総本山の仁和寺(にんなじ)の3つの世界遺産を結ぶ散策路「きぬかけの路(みち)」です。今回は市バスで仁和寺まで移動し、「きぬかけの路」を通って金閣寺まで歩くルートを辿ってみました。

    「きぬかけの路」という愛称は平成3年に公募で選ばれたそうで、平安時代の宇多天皇が真夏に雪見をするため、衣笠山(別名 きぬかけ山)に白絹を掛けたという故事にちなんだとのこと。緑豊かな山麓ルートを歩けば30分ほどの距離で、途中のアップダウンもいい運動です。

    龍安寺から金閣寺までは徒歩20分ほど。山や竹林、歴史的建造物を横目に坂を下っていきます

    散策路の中心に位置する龍安寺では、座りながら静寂の中で枯山水庭園を眺めて一息つきながら気持ちを整えられます。どの角度から見ても、一度に15個の石は見えないというトリックが仕掛けられていることも面白い点です。

    金閣寺まであと一息というところで、立命館大学(左)と衣笠山(右)が目にすることができます

    池に映し出される金閣寺のまばゆさに魅了されて世界遺産巡りのゴールを迎えたら、“甘いもん”でほっと一息つきましょう。イチオシが、東京の友人からお土産としての要望が高い、満月の「阿闍梨餅」。普段は新幹線の京都駅構内で購入しますが、満月には金閣寺店があります。観光客が1個から購入したり、地元の方も日常的なおやつとして買いに来られたりするそうです。

    金閣寺から西大路通を渡ったところにある金閣寺店。2016年に開業し、高級旅館のような佇まい

    店先のベンチで「阿闍梨餅」をいただきました。餅粉をベースにした生地に、丹波大納言小豆の粒あんを包んで焼いた半生菓子ですが、しっとりした食感の皮とあっさりとした甘さのあんで、散策の疲れが和らぎます。

    弾力のあるもちっとした食感がたまりません

    満月 金閣寺店

    • 住所:京都府京都市北区衣笠御所ノ内町30-1
    • TEL:075-461-7600
    • ウェブサイト:満月 金閣寺店

    早朝の嵐山散歩は自然をひとり占めできる宝庫

    早朝の静寂な「竹林の小径」は空へと伸びる竹の直線美が際立ちます。散歩する地元の方たちの姿も

    さて、京都の観光地と言えば嵯峨野エリアの「嵐山」は欠かせません。JR京都駅から嵯峨野線でわずか16分ほどで大自然を味わえるのも、京都の魅力。歩くだけで大自然を堪能できるアクティビティに適したエリアです。そのシンボルとなる「道」が、JR嵯峨嵐山駅から徒歩15分ほどの「竹林の小径(こみち)」。おすすめは早朝で、静かで澄んだ空気の中だからこそ際立つ、空へとまっすぐに伸びる竹の凛とした美しさは圧巻の一言です。

    竹林の小径を抜けると、京都府立嵐山公園が目の前に広がります。いくつかある展望台に上がれば、保津峡や嵐山の桜や紅葉、そして京都の街並みも目にすることができました。ぜひ、運動靴で歩いてみてください。

    嵐山公園を登れば、京都の市街地が見渡せます。京都は建物の高さ制限があるので、より広く感じます

    竹林の小径に続き、嵐山のもう一つのシンボルが渡月橋。京都では「十三参り」という数え年で13歳になったら、大人への一歩を踏み出す儀式があります。嵐山の法輪寺にお参りし、鳥居を潜ってから渡月橋を渡り切るまでに後ろを振り返ると、授かった智恵を返さなければならないという伝承があり、地元の方は歩くたびに当時を思い出します。

    人気のない橋の上で見る日の出は情緒あふれ、鷺やカモといった水鳥が羽ばたく音も響き渡ります

    嵐山散策でお腹が減ったので、朝8時から営業する「パンとエスプレッソと嵐山庭園」でモーニング。築210年の京都府指定有形文化財「旧小林家住宅」をリノベーションしたベーカリーカフェで、駅から住宅街を抜けて大きな茅葺きの屋根が目印です。

    美しく整った茅葺きの屋根のベーカリーカフェ。門にかかったのれんをくぐって中へ入ります

    縁側でホットドックのモーニングセットをいただきました。食べ応えのあるボリュームのパンとソーセージに大満足。コーヒーを片手に庭園を眺める時間の過ごし方に贅沢さを感じました。

    モーニングセットのほか、この店限定の5種類ものパンが楽しめる、ブランティーセットも人気です

    パンとエスプレッソと嵐山庭園

    • 住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町45-15
    • TEL:075-432-7940
    • 営業時間:8:00~18:00(売り切れ次第終了、不定休)
    • ウェブサイト:パンとエスプレッソと嵐山庭園

    京を代表する花街の花見小路で祇園情緒に浸る

    灯りが石畳に反射して揺れる日暮れの花見小路は幻想的でした

    夜のおすすめの「道」は、花街がある祇園・東山エリアです。JR京都駅から地下鉄と電車で20分ほどのアクセスで、歌舞伎の劇場「南座」や京土産の店など、さまざまな店や遊び場を眺めながら歩くのも楽しいです。さらに東に進めば、高台寺や清水寺にもつながります。

    そんな中で京都らしさを最も醸し出しているのが、花見小路。紅殻格子に犬矢来という祇園情緒のあるお茶屋の家並みが続き、四条通との角にある「一力」がその象徴。ここから建仁寺まで続く石畳には、日本のしゃぶしゃぶ発祥の店とされる「十二段家」や、写真の個展が開かれる「ライカ京都店」などもあります。

    京町屋を改装したレストランも少なくありません。おすすめしたい一軒は、青柳小路に面した隠れ家の「イタリア料理 マメトラ」。のれんをくぐると、箱庭を背景にオープンキッチンを囲むカウンター席やテーブル席が見渡せます。

    料理長が目の前で近江牛を炙る背景には、モダンな和のインテリアが並び、タイムスリップした気分に

    カウンター席を選び、料理長の調理する姿を見て、食材のこだわりや調理法などを聞きながら、8品のコース料理を堪能。どれも従来のイタリアンのイメージを覆すものばかりで、料理に合った皿を職人に焼いてもらうこだわりが料理を美しく魅せ、目も舌も楽しめました。

    本鮪を薄くスライスし、大トロや赤身などさまざまな部位を堪能。紅マドンナという金柑がアクセントに

    イタリア料理マメトラ

    • 住所:京都府京都市東山区祇園町南側570-127
    • TEL:075-585-5558
    • 営業時間:11:30~15:00(14:00L.O.)、18:00~22:00(20:30L.O.)(火曜日定休)
    • ウェブサイト:イタリア料理マメトラ

    花見小路でお腹を満たした後は、鴨川を渡った路地裏の先斗町(ぽんとちょう)のバーで飲み直すのもいいかもしれません。かつては「一見さんお断り」の料亭が並ぶ敷居の高さを感じましたが、今はリーズナブルな美食グルメが楽しめる道として知られています。

    千鳥マークのちょうちんが揺れ、昔ながらの店と新しい店が混在する細い路地は、歩くだけで気分が上がります

    今回ご紹介したのはほんの一部ですが、京都にはさまざまな歴史や背景がある「道」があり、季節や時間帯でも趣が変わってきます。ぜひ、「道」に注目した京の散策を楽しんでみてください。

    ライター:Miyuki Takashima
    カメラマン:Nao Manabe
    • 記載の内容は2023年2月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。

              

                                                             

                                                             

                                                             

                                                             

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