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    掲載日:2024.03.25

    シンガポールの旅:初めての王道プランvs多文化没入プラン

    日本から飛行機で約6時間。世界に名だたる美しきガーデンシティであり、多民族の歴史と文化が融和するシンガポールは、観光産業の発展にも力を注いでいます。今回は、シンガポール愛あふれるライターが、今まさに世界への扉が開いたこの国を楽しむための、2つの旅スタイルをご提案します。

    シンガポールの王道観光を満喫する、初めての旅プラン

    シンガポールのツアーでは4泊5日の行程が人気。移動時間を除く3日間を存分に楽しむ2つの旅スタイルから、まずは初めて訪れる方、ファミリーやグループへ。シンガポールの代表的な観光スポットを巡りながら、都市が持つさまざまな側面に触れるプランです。体調や天候に合わせて無理のない移動ができるのもコンパクトな街ならでは。

    主役は大迫力の人工樹木、未来が見える植物園

    まず1日目はガーデンシティの魅力を存分に体感しましょう。豊かな自然とテクノロジーがつくりあげた植物園、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイへ。天に枝を広げる人工樹木のスーパーツリーを目指せば、高い塀や目立つ柵などはなく、いつのまにか植物園の中に。20〜25mのツリーは単なるオブジェではなく、太陽光を受けエネルギーとして循環させる役目を担い、夜はライトアップで幻想的な風景を演出します。巨大な温室クラウド・フォレストの中では、なんと35mの山から滝が流れ落ち、亜熱帯であることをすっかり忘れさせてくれます。

    人工樹木が出迎える植物園、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイはまさに未来世界
    写真:Gardens By The Bay

    誰もが憧れる天空のプール

    ガーデンズ・バイ・ザ・ベイやセントラル・ビジネス地区を見渡すように建つのは、シンガポールの象徴として君臨し続けるマリーナベイ・サンズ。57階の高層ホテルが3棟つながった、地上約200mの屋上にあるのが"あの"インフィニティ・プールです。常夏のシンガポールでも最上階は常に風が通り過ぎ、爽やかなことこの上ありません。プールには宿泊者のみが入場でき、朝昼晩で変化する街の表情を堪能できます。宿泊客以外は、ビジターとして同フロアの有料展望台やレストランの利用が可能。併設されたショッピングモールの地階には、気軽に立ち寄れる広大なフードコートもあります。

    インフィニティ・プールは2010年のオープン以来、国内外の観光客をひきつけてやまない
    写真:Marina Bay Sands

    シンガポール・ストリートグルメの代表格

    2日目は中心部にあり最も知られている常設屋台のモール、マックスウェル・ホーカーセンターへ。少量ずつオーダーすれば2〜3軒のハシゴもでき、財布にも優しいのがホーカーです。屋台だからとあなどれません。約100軒ものホーカーの中には言わずと知れたご当地絶品チキンライスの「天天」も。2022年には真横に地下鉄マックスウェル駅がオープンし、よりアクセスしやすくなりました。食事に迷ったとき、時間のないときに最適なスポットです。

    ホーカーがずらりと居並ぶ、シンガポール名物のホーカーセンター

    初めて触れる、動物たちの夜の顔

    そして「夜の動物園」、ナイトサファリへ。アジアゾウ、ライオン、アルマジロ、スナドリネコやマレーバクなど、900頭を越える夜行性動物を飼育するナイトサファリは1994年に開業。夜間にのみ開園するナイトサファリでは、より自然に近い状態で動物に出会うことができます。トラムに乗って周るコースと歩いて見るコースがあり、ウォーキングトレイルと呼ばれる歩いて見られる4つのコースでは、暗闇の中で活発に動きまわる中型から小型の夜行性動物を見ることができます。

    園を巡回するトラムから、日中は聞くことのできない鳴き声や行動を間近で観察
    写真:Mandai Wildlife Group

    浮世を忘れて1日過ごせる、エンタメの楽園

    3日目はいよいよ都会から離れ、何もかも忘れられる1日が用意されているセントーサ島へ。世界で最もコンパクトで、効率よくアトラクションを体験できるユニバーサル・スタジオ・シンガポールがあり、世界最大級の水族館、シー・アクアリウムでは涼しいひとときと水上アクティビティを堪能できます。もちろん美しいビーチもあり、マダム・タッソー・シンガポールの蝋人形ミュージアムでは、世界の有名人と記念写真を撮ることもできます。

    シンガポールの南部にある一大リゾートアイランド、セントーサ島

    ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(Gardens by the Bay)

    マリーナベイ・サンズ(Marina Bay Sands)

    ナイトサファリ(Manadi Night Safari)

    多文化が入り混じる、ローカルの魅力に触れる旅プラン

    2度目3度目のリピーター、あるいはじっくり歩きたい一人旅の方へ。訪れればさらに深く知りたくなる、シンガポールの魅力を再確認できるプランです。思い立ったらすぐに手配、身軽に旅立ってみませんか?

    50階建ての公団住宅が、遊歩道でジョイント

    1日目から、一歩踏み込んだシンガポールへ。現地に暮らす気分でピナクル・アット・ダクストンに訪れてみましょう。2009年に建設されたピナクル・アット・ダクストンは、7棟の高層棟が26階と50階のスカイブリッジでつながるという空前のスケールで建てられた定期借地の公団住宅(HDB)です。世界中の高層住宅マニアをひきつけるピナクルでは、ビジター(観光客)でも50階の遊歩道を散策し、絶景を眺めることが可能(有料)。ベンチもところどころにあり休憩にも最適です。

    7棟の高層棟が遊歩道でつながる、世界に類を見ない公団住宅

    ビルに囲まれた不思議空間で、にぎやかな串焼きを

    シンガポールでは国際色豊かな食事も大きな楽しみのひとつ。マリーナベイ・サンズからほど近い高層ビルの谷間、19時になるとアジア随一の金融街の道路が閉鎖され、数百人分のテーブルがずらりと並ぶグルメスポットに様変わりするのが、ここラオパサです。ラオパサで人気のグルメといえばサテ(鶏肉、豚肉、羊肉などさまざまな肉を使った串焼き)。数軒並ぶ屋台で注文すれば焼きたてが運ばれ、あちこちから歓声が。聞こえてくる多様な言語に、シンガポールならではの夜を堪能できます。

    サテ以外のホーカーも多数あり、食の選択肢は豊富
    写真:Lau Pa Sat
    金融街のど真ん中で食べる串焼きはシンガポールならではの体験

    強さと美しさが、数世紀もの歴史を担う

    2日目は地元に残る文化を訪ねる散策へ。15世紀頃にマレー半島にやってきた中華系移民が、地元のマレー系の人々と家族になり築いたのがプラナカン文化。建築、服飾、料理などあらゆる分野に個性的で華やかな意匠を残しました。その中の一つが、プラナカンタイル。カトン地区ジョー・チャットロードや、セントラル地区アンシャンヒルに今も多く残ります。またプラナカンタイルの専門店、プラナカンタイルギャラリーでは一枚からタイルを購入することも可能。それぞれのデザインの由来を知ることもできます。

    東洋と西洋がミックスされた優美なデザインに、国境を越えてやってくるファンも多い
    プラナカンタイルの専門店、プラナカンタイルギャラリーでお気に入りを探す

    けん騒から離れた秘密の丘

    3日目は都心から車で15分ほどの、緑豊かなデンプシーヒルへ。2000年代に入ってから再開発された、自然の中でダイニングやショッピングを楽しめるエリアです。どの店舗も広々としていて、都心とは時間の流れ方も違うように感じます。中央のThe Dempsey Projectでは、天井の高いダイニングでゆっくりとモダンアジアンのランチを楽しんだ後に、併設のチーズルームや食材ショップで買い物もできます。行き帰りにすぐ近くのシンガポール植物園に寄るのもおすすめです。

    緑の中に点在するデンプシーヒルのレストラン。時間を気にせず訪れたい

    ないものはない?!迷路のような巨大スーパーマーケット

    ムスタファセンターほど密度が高く混とんとしたスーパーは他にそう見つからないでしょう。あらゆるものがそろう迷路のようなモールです。現在は深夜2時までの営業、評判のよい両替所も併設しており観光客も多く訪れます。名前のとおりインド系の食材が目立ち、カレーのスパイスなどには目が回るほどの選択肢が。国内外から大量に仕入れているお店のため、菓子類などのばらまき系のお土産もリーズナブルに入手できます。最後の夜、宝探し気分で訪れてみてください。

    市場さながらにごった返す店内に、また違うシンガポールの一面が見られる

    ラオパサ(Lau Pa sat)

    プラナカンタイルギャラリー(Peranakan Tiles Gallery)

    ザ・デンプシー・プロジェクト(The Dempsey Project)

    ぜひ立ち寄りたい、空港隣接の最先端モール

    ジュエル・チャンギ・エアポートは2019年にチャンギ空港ターミナル1の向かい側にオープン、24時間年中無休の巨大複合施設。ドーム型のガラスウインドウはまさに宝石(ジュエル)そのもの。設計はマリーナベイ・サンズを手がけたモシェ・サフディ氏によるものです。飲食店やショップのほかに、お子様が楽しめるアスレチックなどのアクティビティも充実。大人は植栽を見ながらご当地のタイガービールはいかがでしょう? 

    おしゃれな食器や雑貨ならオリジナルグッズを多数扱うスーパーママへ。不動の人気を誇るお土産が、有田焼のお皿「シンガポール・アイコンズ」コレクション。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイのスーパーツリーや、マーライオンなどがシックな藍色の「シンガポール・ブルー」で整然と描かれており、使っても飾っても楽しめます。帰りがけに早めに空港に行くなどして、ぜひスケジュールに入れていただきたい場所です。

    とびきりのフォトスポットも多いジュエル。大きな滝と遊歩道、植栽が出迎える
    写真:Changi Airport Group

    ジュエル・チャンギ・エアポート(Jewel Changi Airport)

    きっとまた訪れたくなる多面的な都市

    伝統的な暮らしや文化が受け継がれる一方で、テクノロジーやアートの最先端に触れることができるシンガポール。訪れるたびにますます魅了されるこの都市は、どのような旅のスタイルでも豊かな包容力で迎え入れてくれます。ぜひ、あなただけの旅をみつけてみてください。

    • 記載の内容は2024年1月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
    ライター:Yuka Morii

    森井ユカ プロフィール

    雑貨コレクター/キャラクターデザイナー

    代表著作に「スーパーマーケットマニア」シリーズ(講談社)。他に「10日暮らし、特濃シンガポール」(晶文社)など多数。「翼の王国」にて47都道府県の妖怪を作り、現地を巡る「ニッポン47妖怪さんぽ」連載中。

    コーディネーター:Chiharu Kuwajima(Office Earthworks)

              

                                                             

                                                             

                                                             

                                                             

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