コンテンツへ

掲載日:2025.06.05

山陰の穏やかな川を歩く。初夏に訪れたい鳥取の渓流

中国地方最高峰で西日本最大のブナ林が広がる大山や、氷ノ山、蒜山など多数の山を擁し、清らかな水をたたえるいくつもの川が日本海に注ぐ鳥取県。そこには姿も美しいヤマメやイワナといった渓流魚が泳いでいます。その魅力をご紹介します。

歴史を感じる穏やかな土地と川

鳥取県は7割が山林。海岸線を離れるとすぐに山里が広がる

旧国名では因幡国(いなばのくに)と伯耆国(ほうきのくに)にあたる鳥取県。その土地は豊かな自然、文化、食に恵まれ、日本の原風景を今も色濃く残しています。東の空の玄関口は鳥取空港。飛行機が着陸に向け高度を下げて行くと、眼下にはこんもりとした緑の山、そのふもとに広がる赤褐色の屋根瓦を持つ集落、水田などが広がり、どこか郷愁を誘う優しい景色が広がります。

山あいに多くの集落があるようすは上空からよくわかる

そんな鳥取県は河川も豊富。中国地方の最高峰で西日本最大のブナ林を擁する大山(だいせん)などの伯耆三山、その他の中国山地の山々から幾筋もの川が日本海に注いでいます。大きくは西の天神川、東の千代川(せんだいがわ)が多数の支流も抱える二大水系となっていまが、そのほかの独立河川も少なくありません。それらの川では、夏はアユ釣りも人気がありますが、春から秋にかけてヤマメやイワナをねらう渓流釣りが楽しめます。

道中には小さくとも厳かな神社があちこちにある
山からの恵みである湧き水も多い(写真は「鷲峰山からの恵みの水」鳥取市)
渓流魚が釣りやすいのは各川の支流。渓流魚は水の冷たい上流域に生息する

鳥取の渓流釣り場は比較的アプローチがしやすいところが多く、川沿いに道路が走っているところも少なくありません。もちろん、なかには標高が高い上流域の谷に入っていくような釣り場もありますが、川を管理する漁協(天神川漁協や千代川漁協)のホームページなどを参考にすれば、主な釣り場の案内を見ることができます。なお、渓流釣りを楽しむ際は、遊漁券の購入が必要になります。地元の遊漁券(遊漁証)取扱所で購入できるほか、最近はオンラインでの購入もできるようになっています。

天神川漁協

  • 住所:鳥取県倉吉市西倉吉町7-12
  • ウェブサイト:天神川漁協

千代川漁協

  • 住所:鳥取県鳥取市河原町長瀬34-5
  • ウェブサイト:千代川漁協

初めての釣りならガイド利用もおすすめ

ヤマメは多くの渓流でねらえる。体に並ぶ藍色の斑紋(パーマーク)が特徴

鳥取で釣れる渓流魚の代表格はヤマメです。ヤマメはイワナと比べて比較的平地近くまで生息しており、鳥取では山間部のほか平地に近い川の中流域でも釣ることができます。ちなみにヤマメの一部が海に降って大きくなり、再び川に戻って来ると大型のサクラマスになりますが、春の千代川はサクラマスがねらえる川としても知られています。

天神川支流の小鴨川にあるフライ・ルアー専用区。開けた区間はヤマメが多いがニジマスもいる
支流を上流に進むとイワナが釣れる場所が多くなる

渓流魚のもうひとつの代表格であるイワナは、各水系の本流や支流の最上流域、支流の中でもより多くの木々に囲まれて流れがひとまわり細くなるような区間にいます。そうした流れの中にある石の下やエグレに身を隠しながら、毛バリやルアーを見つけると捕食や威嚇のために出てくるという行動を取るので、ヤマメを釣るとき以上に、流れの中にある1つ1つのポイントをじっくりねらうことが釣果を得るコツになります。

イワナが釣れるのはこのようなポイント。毛バリやルアーを上手に通すと岩陰から飛び出て来る
流れの中をじっくり泳がせられるフローティングミノーをくわえたイワナ
鳥取の山は広葉樹が多く、春から初夏にかけては釣り場周辺の緑もひときわ美しい

鳥取の川で初めて渓流釣りをする場合は、フィッシングガイドを利用するのもおすすめです。通常の観光ルートとは違う経験や土地勘が必要になる釣りのガイドは、海外の釣り場や、日本では北海道で広く利用されていますが、本州ではまだ珍しいのが現状です。そうした中、鳥取エリアには好みの釣り方に合わせて川を案内し、宿の手配や地元のおすすめの食事もアテンドしてくれるガイドサービスがあるので、初めて釣りをしてみたい人はもちろん、経験者であっても利用することで効率的に釣りを楽しむことができます。

山陰トラウトフィッシングガイド

地元グルメを味わうアフターフィッシング

鳥取名物の牛骨ラーメンは釣り中のランチにもぴったり(写真は「すみれ」琴浦町)

そして海と山が近く、川の淡水と海の海水が入り混じる汽水湖もある鳥取は、知る人ぞ知る食材の宝庫。牛骨ラーメンは、地元では単に「ラーメン」と呼ばれるほど当たり前に提供されていますが、スープの取り方に店ごとのこだわりがあります。また、湧水に恵まれた鳥取はお米の美味しさも出色。近年はふるさと納税でも人気になっており、ANAのふるさと納税でも取り扱いがあります。

鬼蜆、猛者エビ、白イカなど、地元で味わえる魚介類も種類が多い(写真は「笑酒繁じょう」湯梨浜町)

日本海の海の幸や汽水湖のシジミなど魚介類も豊富で、資源を守りながら大きく育ったものだけを採る鬼蜆(おにしじみ)や、甘エビに勝るとも劣らない濃厚な味わいを持ちながら、県外ではあまり提供されていない猛者エビ(もさえび)など、ブランド化され始めた食材も多くあります。それらは県内各地の温泉宿や飲食店で味わえ、三朝(みささ)温泉、関金温泉、はわい温泉など、釣り場に応じて人気の温泉地に宿泊し、滞在型の釣りを計画すれば、アフターフィッシングの楽しみはさらに広がるでしょう。自然も食も豊かな鳥取へ、ぜひ釣り旅に出かけてみてください。

  • 記載の内容は2025年5月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。

協力:つり人社

×

「いいね!」で記事へリアクションできるようになりました。

いいね!を設定

ANAからのおすすめ

早めの予約でおトクなプランをご紹介。旅に出かけよう!

もっと世界へ、もっと羽田から。

「てのひらANA」すべてのシーンでお客様のモバイルデバイスがお客様をサポート!

戻る
進む