厳寒期もビッグトラウトが狙える2つの湖
北海道の名峰・有珠山や羊蹄山とともに支笏洞爺国立公園の一角をなす支笏湖(しこつこ)と洞爺湖(とうやこ)。ダイナミックな自然に恵まれた2つの湖は、観光地としても高い人気を誇りますが、釣りファンには「ビッグトラウト(大型の鱒類)」が狙える国内屈指の湖として知られています。
札幌からも近い支笏湖はコンディション抜群のニジマスとブラウントラウトの釣りが人気。ニジマスは70cmオーバー、ブラウントラウトは90cmオーバーという大物がこれまでに釣られていて、ニジマスとブラウントラウトなら基本的にいつでも自由に釣りをすることができます。
2008年にサミットが開催された洞爺湖は大型のサクラマスが人気でしたが、近年は80cmクラスのニジマスが釣りファンを虜にしています。こちらはほとんどの鱒類の釣りに遊漁券が必要で、冬から春の漁期は12月1日~翌年3月31日と定められていますが、支笏湖に劣らずダイナミックな自然の中で大物狙いの釣りができます。
なお、サクラマスに関しては支笏湖も洞爺湖も北海道内水面漁業調整規則により4~5月は禁漁になっているので注意してください。また、洞爺湖は漁協が定めた禁漁区があり、釣りをする際はこうしたルールに留意したうえで楽しみます。
支笏湖漁協
- 住所:北海道千歳市支笏湖温泉
- ウェブサイト:支笏湖漁協
洞爺湖漁協
- 住所:北海道有珠郡壮瞥町字仲洞爺123番地
- ウェブサイト:洞爺湖漁協
支笏湖のブラウントラウト釣り
厳寒期の支笏湖はブラウントラウトが釣りの主役。水温が10℃を下回るくらいから岸に寄るといわれ、1年を通して見た場合は11〜12月が釣りのハイシーズンですが、気温が非常に低くなる1~2月を挟んで、春めいた日が増えてくる3月から再び釣り人の数が増え始めます。魚がルアーやフライをしばらく見ていなかったことでスレていないと考えられていて、1年の中でも大型のブラウントラウトが最も狙いやすい好機になります。
釣り方はルアーもフライも沈めてリトリーブしてくる方法が中心。支笏湖では晩春から初秋にかけてハルゼミなどの昆虫類を模したトップウオーターの釣りも人気ですが、こと厳寒期に関しては水中の釣りになります。
その際のルアーは21~28gのジグミノーが定番。さらにルアーならではのブラウントラウトの釣り方として、25g前後のメタルジグを底付近まで落としたあと、ジャーク&フォールを繰り返すテクニックが知られています。フライは小魚を模したストリーマーが定番です。
なお、この時期の支笏湖はサクラマスもよく釣れます。平均サイズは40~45cmでそれほど大きくありませんが、時には70cmオーバーも釣られていて、サクラマスを狙う場合は遠投したほうがよく、釣り方はルアーが圧倒的に有利になります。ルアーはジグミノーを使えばよく、白銀の魚体は大きさにかかわらず見とれる美しさです。
洞爺湖は魚種により釣り方を変える
洞爺湖の釣りは解禁月である12月にまず盛り上がりますが、その後も道内では比較的温暖な地域なので天候しだいで釣果が望めます。とはいえ、全道的に寒さが厳しい2月は小休止の時期となり、支笏湖と同様に3月から状況が上向き始めます。そして冬季(冬〜春)解禁の終わりである3月31日に向けて魚の活性が徐々に高くなっていき、3月下旬は解禁当初と同じくらい大物に近づけるチャンスになります。
釣り方は支笏湖と同様にルアーやフライでのリトリーブです。ただしニジマスとサクラマスでは狙うポイントが少し異なります。
ニジマスは岸近くのカケアガリでヒットしやすく、フライフィッシングでも大型が釣れています。ルアーなら20g前後のスプーンやシンキングペンシルが好適。ルアーもフライもカケアガリ付近を丁寧に探るとよいでしょう。
一方、回遊性の高いサクラマスは沖の広い範囲を探ることが大切でルアーに分があり、狙う場合は遠投性能の高い21~28gのジグミノーやスプーンでの釣りがマッチしています。タナ(ねらう深さ)を調整しつつ、リールを巻くスピードを変えながらヒットに持ち込みます。また、サクラマスは岸の近くから深くなっているポイントを回遊することが多く、岩盤で形成されている岬の突端などからキャストするのがおすすめ。近年、洞爺湖漁協はサクラマスの増殖に力を入れており、一時は減少したといわれる魚影が戻りつつあります。
厳寒期の釣りアドバイス
北海道の湖で釣りを楽しむ場合、しっかりとした防寒対策は欠かせません。たとえばルアーフィッシングではPEラインが近年の主流になっていますが、気温の低い12~3月はラインが凍るのでトラブルが起きやすくなります。気温が氷点下にならない日でも太陽が出ず、冷たい風が吹けばPEラインは凍ってしまいます。
そこで北海道の湖でこの時期に釣りをするなら、しなやかなナイロンラインを選ぶのが賢明です。そのうえで大物を狙うのであれば最低でも8ポンド、できれば10~12ポンドのものを選んでおくとよいでしょう。また、ライントラブルを考慮して長さは150m以上巻いておきます。
また、直接の寒さ対策ではありませんが、厳しいコンディションの中でもよく飛び実績もあるジグミノーは、支笏湖でも洞爺湖でも欠かせません。さらにカラーについてはタイプを問わずに「厳寒期は赤金系のルアーがよく釣れる」という実績があるので、少なくとも赤金系のジグミノーは必ず用意しておきたいアイテムです。
ウエアに関しては、北海道でも釣り場をたくさん歩いて広範囲を探るスタイルの方は透湿防水ウエーダーを履いていますが、あまり移動せず決めた場所に立ち込んで粘るスタイルなら保温性の高いネオプレーンウエーダーを履くのがおすすめです。道具、ウエアともにしっかり寒さに対応した準備をしてください。
例年、3月中旬になると現地はプラスの気温の日が多くなり、日の出も午前6時前になって、朝のチャンスタイムを狙い湖に足を運ぶ地元の大物釣りファンが増えてきます。そして2つの湖の周辺には、釣りで冷え切った身体を芯から温めてくれる豊富な天然温泉もあります。厳しくも美しい自然の中での大物釣りに、ぜひチャレンジしてみてください。
- 記載の内容は2026年1月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
協力:つり人社
