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    掲載日:2021.07.08

    ビギナーに優しいおすすめ釣り場。大分県・豊後水道のタイラバ

    九州の大分と四国の愛媛に挟まれた海域が豊後水道。一帯は太平洋の温かい水と瀬戸内海の冷たい水がぶつかり、プランクトンが発生するため多くの魚が集まります。そんな海で近年、ビギナーにも人気なのがタイラバです。

    シンプル&カジュアルな釣り

    青い海から浮かび上がる鮮やかなマダイ
    タイラバは、オモリ、飾り(スカート)、ハリが一体になっている
    リールを一定の速度で巻くシンプルな釣り方がタイラバの特徴

    「タイラバ」は、漁具系ルアーとも呼ばれる和製ルアーの一種です。「エビでタイを釣る」という言葉がありますが、タイラバはエサが必要ありません。海底までハリを沈めるためのヘッドと呼ぶオモリ、海中でヒラヒラと揺れてマダイを誘う飾り(ネクタイやスカートと呼ばれます)、魚を掛けるハリが一体になっていて、これ1つでマダイがねらえます。

    釣り方は非常にシンプルで、タイラバを海底まで沈めたら、あとは一定の高さまでリールで巻き上げるだけです。もちろん、上手な人ほど実際にはこだわる部分がさらに出てきますが、釣りのベテランも魅了する楽しさを秘めている一方で、誰にでも始めやすい釣りであるため、今や全国で人気の釣りの1つとなっています。

    ヘッドの重さは、釣り場の水深と流速によって変わります。水深100mなら100gを目安に、潮の流れが速ければ少し重くし、遅ければ軽くします。色は赤やオレンジが基本で、反応しなければ色を変化させます。巻き上げ回数は、船長が「何メートル上まで」と指示を出してくれるのでそれに従うほか、自分で「着底状態から30回転」と決めておく方法もあります。ビギナーであれば、まずは「30回巻いたら再び海底まで落とす」を繰り返すので良いでしょう。

    あとはその中で、ヘッドの重さ、色、巻き上げ回数、巻き上げ速度などを調整していきます。いずれにしても、マダイは海底付近にいることが多いため、タイラバは「しっかり着底を確認」「そこから一定の高さまで巻き上げる」という操作が基本。その際、巻き上げ速度はゆっくりで、急に速くしたり遅くしたりという変化を付けない、一定速をキープするのがコツになります。

    工夫を楽しむ気持ちが大切

    船長は潮の速さ、水温、風などを見て船の流し方を決めます
    魚の活性は1日の中でも変化するので、時には粘りも大切
    タイラバの重さや色はバリエーションがあるほど有利

    タイラバを楽しむには釣り船(遊漁船)に事前に予約し、天気が変わる場合もあるので、出船前日にはもう一度確認をします。当日はお客さんが揃い次第出港することもあるので、余裕を持って集合場所に到着するようにします。

    船釣りでまず気を付けたいのは寝不足です。寝不足は船酔いの一番の原因になるので、前日はしっかり眠るようにしましょう。あとは心配であれば酔い止め薬を飲みます。

    船長は当日の海や潮の状況を見つつ、経験や勘も働かせて良さそうな釣り場に向かいます。とはいえ、釣りは自然が舞台で相手は生きものです。すぐに釣れる日もありますが、なかなか思うように釣れない日もあります。

    その時に大切なのが、「魚がいないからダメ」と考えるのではなく、「魚はいるけれども、簡単には食わない状況なのだろう」と考えることです。すると、たとえばヘッドの重さや色を変えてみたり、リールを巻く速さを変えてみたり、タイラバというシンプルな釣りの中でも、何かを試してみようという前向きな気持ちが生まれます。

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