【釣り用クーラー】
釣り用のクーラーは大型になると「預けられないのでは?」という気もしますが、「1つの荷物の大きさは3辺の長さが合計203cm以内(なおかつ1個あたりの重量は32kg以内)」という基本的なルールに沿っていれば、受託手荷物として預けることができます。普通席の場合、そもそも無料で預けられる受託手荷物は合計20kgまでですが、たとえ超過料金を払う場合や、プレミアムクラスで合計40kg以内まで無料の場合でも、1つで32kgをオーバーした状態のクーラーは預けられないので注意しましょう。特に釣った魚や保冷剤などを入れる際は重量が超過しがちです。また、まれにフタが開いて中身が出たり漏れたりするケースがあるとのことです。クーラー類は十分なパッキング(固縛)をする必要があります。
【電動リールのバッテリー(リチウム電池機器)】
電動リール用バッテリー(釣り用の充電池)については、受託は出来ません。「ワット時定格量(Wh)」が160Wh以下のものは機内持ち込みのみ可能ですが、それ以外は出来ません。
「ワット時定格量(Wh)」とは、「定格定量(Ah)×定格電圧(V)」のことです。この内容が明確にわかる製品であることが荷物として預けられる前提になります。仮に当該製品に何らかの表記があったとしても、受付時にその内容が明確でないと判断されると「ワット時定格量(Wh)が不明」という扱いになり、機内持ち込みもできないので注意が必要です。
今回、ANAの空港カウンターで実際に2つのバッテリーをサンプルとして確認してもらいました。1つはシマノの「電力丸10Ah」で、こちらは機内持ち込み可能と確認されました。本体裏に日本語で「定格電圧14.8V」「定格容量10000mmAh(=10Ah)」と明記されており、「14.8V×10Ah=148Wh」と確認できました。一方、もう1つの海外製のものは、定格電圧・定格容量ともにそれらしい表記が一部にありますが、外国語表記で、かつ複数の数値のいずれが当該製品のものかはっきりと確認できないため、「ワット時定格量が不明」ということで機内持ち込み不可能となりました。
飛行機に搭載できる荷物に関しては、最新の状況や基本的なルールについて事前に調べておくことも非常に大切です。準備をしっかり行なって、快適な釣り旅を楽しみましょう。
- 本記事の内容は2021年10月現在のものです。記載された内容は今後変更される場合もあります。
- 使用する航空機(機材)や当日の状況などによっては、ここに記載された内容以外にも預けられない荷物が発生することがあります。
- 写真はすべてイメージです。
文:ANA釣り倶楽部 写真:浦 壮一郎