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    掲載日:2025.08.07

    名物グルメや体験も充実!東北の三大紅葉スポットの絶景を楽しむ旅

    東北には奥羽山脈を中心に絶景の紅葉スポットがあります。紅葉が織りなす色とりどりの美しさは、心打つ風景です。今回は人気の奥入瀬渓流、鳴子峡、八幡平をピックアップ。それぞれの紅葉の見頃と絶景ポイントを紹介し、あわせて体験や名物グルメを楽しむプランをご案内します。

    奥入瀬渓流の紅葉(青森県)

    奥入瀬渓流は、清らかなせせらぎの紅葉散歩が楽しめる
    ©十和田奥入瀬観光機構 撮影:小山田邦哉

    青森県の奥入瀬渓流は、十和田湖から流れる奥入瀬川によってつくられたU字型の渓谷に注がれています。V字型の渓谷にくらべて谷底の平坦部が広くなっており、その渓流とほぼ同じ高さに車道と歩道がつくられているため、約14kmにわたって紅葉散策が楽しめます。

    紅葉の見頃は10月中旬〜11月上旬。紅葉の時期は、マイカー交通規制が約1週間行われているため、歩いて楽しむことができます。奥入瀬の森は、トチノキ、カツラ、サワグルミの3種類の樹木をメインに構成。河岸で水はけのよいところや谷の中に発展した河岸段丘にはブナやミズナラの落葉広葉樹が目立ちます。

    さらに、岩や樹幹、倒木、橋の欄干など、あらゆるものが苔に覆われ、林床はシダが広がる唯一無二の風景。風光明媚な景色が楽しめるのが魅力です。

    紅葉散歩をしていると滝の見える絶景が発見できる
    ©十和田奥入瀬観光機構 撮影:小山田邦哉

    奥入瀬渓流は上流と下流で紅葉の進み方が違うため、その移り変わる景色を楽しむのがおすすめ。渓流内には滝や流れがいくつもあり、「阿修羅の流れ」「雲井の滝」「銚子大滝」といった絶景ポイントがあります。歩いて楽しむのが一番ですが、体力が心配な方にはレンタルサイクルもあります。しっかり楽しみたい方はネイチャーガイドによるガイドツアーも。より深く奥入瀬渓流の自然を知ることができます。

    奥入瀬渓流館

    • 住所:青森県十和田市大字奥瀬栃久保(奥入瀬渓流館)
    • 電話番号:0176-74-1233
    • 営業時間:9:00〜17:30(冬季は〜16:30)/無休
    • ウェブサイト:奥入瀬渓流館

    奥入瀬渓流のグルメ(十和田湖ひめます、十和田バラ焼き)

    十和田湖ひめますの刺し身
    ©十和田奥入瀬観光機構

    「ひめます」は湖で一生を過ごす小ぶりな紅鮭を指し、十和田湖を代表するグルメの1つです。水のきれいな湖で育ったため、くさみがなく、適度に脂がのっています。そのため、生食や塩焼きでシンプルに食べるのがおすすめ。刺し身やカルパッチョ、お寿司などお好みの一品をいただきましょう。十和田市内の休屋地区の民宿や食堂で食べることができます。

    十和田バラ焼き

    「十和田バラ焼き」は牛肉のバラ肉と大量の玉ねぎを醤油ベースの甘辛いタレでからめて焼いた十和田市の名物です。市内の飲食店で提供されており、「司 バラ焼き大衆食堂」「大昌園」「上高地」は多くの方に愛される人気店です。

    奥入瀬渓流の体験(苔テラリウム、カヌー)

    数種類の器の中から好きなものが選べる

    奥入瀬渓流は知る人ぞ知る、苔の三大聖地の一つ。奥入瀬渓流館では通年「苔テラリウム制作体験」が実施されています。さまざまな器の中から好きなものを選び、苔アートを制作。自分だけの苔の世界をガラスの中につくることができます。体験は1時間2,500円(税込)〜。旅の記念にお家で楽しめる小さな苔の森を作ってみましょう。

    奥入瀬テラリウム工房FORESTON

    • 住所:青森県十和田市奥瀬栃久保183
    • 電話番号:080-6033-2510(運営会社FORESTON)
    • 体験時間:9:30〜、13:30〜/月曜、火曜、水曜休み(祝日は実施)、その他不定休あり
    • ウェブサイト:奥入瀬テラリウム工房FORESTON
    十和田湖に浮かぶカナディアンカヌー

    十和田湖の自然を「カナディアンカヌー」に乗って湖の上から散策することができます。カナディアンカヌーは水鳥の目線で、水面をすべるようにゆったりと進む湖との一体感が醍醐味。わんちゃんと楽しむツアーなども用意されています。

    Towadako Guidehouse櫂

    • 住所:青森県十和田市奥瀬宇樽部
    • 電話番号:080-1681-1036
    • ウェブサイト:Towadako Guidehouse櫂

    八幡平の紅葉(岩手県・秋田県)

    八幡平山頂付近の紅葉

    八幡平周辺は、八幡平山頂と松川渓谷エリアで紅葉を楽しむことができます。八幡平山頂は岩手県と秋田県にまたがるエリア。火山帯特有の神秘的な風景が広がり、数多くの温泉があるのも魅力。八幡平山頂の紅葉の見頃は9月下旬〜10月上旬。歩きやすい散策路が整備され、針葉樹林帯ならではの景色が広がり、大小の湖沼や湿原の池塘、草紅葉が楽しめます。標高ごとに紅葉の色が変わる美しさも見どころの1つです。

    八幡平アスピーテライン

    また、八幡平には山岳観光道路である「八幡平アスピーテライン」があり、車窓から色鮮やかな紅葉が楽しめます。ドライブしながら紅葉を眺めたい方にはうってつけです。見頃は10月上旬〜中旬です。

    森の大橋からの眺め

    松川渓谷は松川温泉周辺から続く渓谷エリア。秋には色とりどりの紅葉が見事な絶景スポットとして知られています。渓谷沿いに散策路が整備されているので、歩きながら紅葉が楽しめます。見頃は10月中旬〜下旬です。

    八幡平市観光協会

    八幡平の体験(藤七温泉、松川温泉、八幡平温泉)

    藤七温泉彩雲荘

    八幡平周辺には、「藤七温泉」「松川温泉」「八幡平温泉郷」といった温泉地があります。藤七温泉があるのは標高1,400m。東北の最高峰に位置し、春から秋の紅葉シーズンまで営業しています。松川温泉は山間にあり、乳白色の温泉が自慢です。八幡平温泉郷は露天風呂から雄大な岩手山が望めるのがポイント。ほのかに硫黄の香りが漂う温泉です。それぞれ露天風呂から紅葉が眺められます。

    八幡平のグルメ(そば、八幡平サーモン)

    「北の蕎麦屋 本店」の風味豊かなそば

    八幡平は、昼と夜間の寒暖差が大きいため良質なそばが生産されているエリア。石臼や水車を利用した昔ながらのひき方でそばが作られています。市内には「八幡平そば街道」があり、それぞれ趣向を凝らしたそばが食べられます。「物産館あすぴーて」は地元食材を使ったねばねばそば、「松ちゃん市場」では地元産のそば粉を使ったほろほろ鳥のガラだしをベースにしたそば、「北の蕎麦屋」では石臼でひいたそば粉を使用した風味豊かなそば、「安比丸大食堂」では安比のきのこ名人が打つ山の幸たっぷりの手打ちそばが食べられます。

    八幡平サーモンのお刺身1,280円(税込)

    「八幡平サーモン」は、日本の水百選である「金沢清水」とこだわりのエサで3年の歳月をかけて育てられたもの。透明感のある鮮やかなオレンジ色の身と清々しい脂身が特長です。「一口食べたら忘れられない」と感動する方が続出する究極のサーモンを目指して作られています。八幡平市の「焼肉FABIO」では、刺身やカルパッチョ、いくらごはん、お刺身定食などのメニューが提供されています。

    焼肉FABIO

    • 住所:岩手県八幡平市松尾寄木28-52
    • 電話番号:0195-78-8829
    • 営業時間:平日11:00〜16:00(L.O.15:30)、土曜・日曜・祝日11:00〜20:30(最終入店19:30)/水曜休み

    鳴子峡の紅葉(宮城県)

    鳴子峡の紅葉

    宮城県の鳴子峡は、大崎市にある大谷川が侵食してできた大峡谷です。栗駒国定公園や宮城県の名勝に指定されています。その雄大な自然が織りなす景観は、四季折々でさまざまな表情を見せますが、特に紅葉の時期は圧巻の美しさ。ブナ、ナラ、カエデなどが赤や黄に染まり、マツなどの常緑樹の緑とのコントラストが心を打ちます。

    鳴子峡の紅葉

    紅葉の見頃は10月中旬から11月中旬。絶景ポイントは鳴子峡遊歩道と大深沢遊歩道です。鳴子峡遊歩道は、鳴子峡レストハウスから回顧橋までの片道約350mと、鳴子峡鳴子口(大谷橋)から約230m地点まで(天候によって予告なく閉鎖する場合があります)。渓谷のすぐそばを歩きながら、間近で迫力ある紅葉の景色を楽しめます。大深沢遊歩道は、鳴子峡レストハウスを起点に一周2.2kmの遊歩道です。比較的緩やかな道のりなので、ゆったりと紅葉を散策できます。

    鳴子峡エリアの体験(鳴子温泉郷、こけし絵付け体験)

    共同浴場・滝の湯

    鳴子温泉郷は、鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉の5つの温泉地があり、鳴子峡の紅葉と温泉を合わせて楽しむことができます。鳴子温泉郷の大きな魅力の一つは、日本に存在する10種類の泉質のうち、7種類の温泉が楽しめること。特に鳴子温泉は奥州三名湯として知られ、宮城県唯一の国民保養温泉地に指定されています。駅前に温泉街があり、旅館だけでなく共同浴場「滝の湯」「鳴子・早稲田桟敷湯」もあります。

    鳴子温泉郷観光案内所

    日本こけし館の絵付け体験は1本1,500円(税込)

    鳴子峡のすぐ近くに、昭和50年に日本で初めて開館されたこけしの博物館、「日本こけし館」があります。ここでは、こけしのコレクションが観られるほか、3色の色で絵付け体験ができます。絵付けしたこけしはロウで磨き、その日のうちにお持ち帰りできます。

    日本こけし館

    • 住所:宮城県大崎市鳴子温泉字尿前74-2
    • 電話番号:0229-83-3600
    • 営業時間:4〜11月8:30〜17:00、12月9:00〜16:00/1〜3月休館

    鳴子峡のグルメ(栗団子、きのこ汁)

    鳴子温泉の名物・栗団子

    「栗団子」は、栗を丸ごと餅で包み、温かいみたらしあんでいただく鳴子温泉の名物です。お土産の定番として知られていますが、鳴子峡を訪れたら、あたたかいうちにいただくのが醍醐味。日本茶との相性は抜群です。

    鳴子峡レストハウスの「きのこ汁」600円(税込)

    例年10月上旬から11月上旬まで鳴子峡レストハウスで期間限定として販売されている「きのこ汁」。紅葉の色づきや観光客の来訪にあわせて提供されています。7種類のきのこと鳴子温泉郷特産の鬼首大根などが入った具沢山の汁。体が温まる栄養満点のおいしさが自慢です。

    鳴子峡レストハウス

    • 住所:宮城県大崎市鳴子温泉字星沼13-5-1
    • 電話番号:0229-87-2050
    • 営業時間:8:30〜17:00/冬季休業
    • ウェブサイト:鳴子峡レストハウス

    東北の三大紅葉スポットは、変化に富んだ地形を活かした絶景が楽しめる名所です。体験やグルメもその土地ならでは。紅葉シーズンを満喫しに、今年は東北へ出かけてみてはいかがでしょうか。

    • 記載の内容は2025年6月現在のもので、変更となることがあります。
    ライター:岡本 のぞみ(verb)

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