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台湾・九份の基本情報とアクセス
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九份はかつて「黄金山城」と呼ばれ、金鉱山として栄えた街でした。1980年代後半に、映画「非情城市」で九份がロケ地として使われると、レトロな建物や山と海の風景、石段のある景観が注目され、人気観光スポットになりました。日本でも映画「千と千尋の神隠し」の世界観が味わえるとして、そのレトロで幻想的な風景を写真に収めようと多くの方が訪れています。
台湾グルメの食べ歩きやショッピングを楽しむ方が多いですが、日本統治時代の昔ながらの建築が残されている場所や海や山里の風景を訪れるのもおすすめ。ぜひ自然豊かでのんびりした九份の魅力も味わってみましょう。
- 気候
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九份は亜熱帯気候に属し、夏は高温多湿で冬は比較的温暖に過ごせます。標高300mの山間部に位置しているので、台北より涼しくなっています。また雨の日が多く、霧が発生しやすい地形となっています。
- 服装・持ちもの
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山間部で気候が変わりやすいので、どの時期でも朝晩は冷え込むことがあり、重ね着できる服装を用意しておくのがおすすめです。夏は日差しが強いので日焼け止めや帽子、冬は薄手の防寒具があるとよいでしょう。雨が降り出すこともよくあるので折りたたみ傘は必須。石段が多いため、スニーカーなど歩きやすい靴を選んでください。
午前:台北から九份へアクセス
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台北から九份へは1時間〜1時間半でアクセスできます。行き方は主に、電車とバスやタクシーを乗り継いで行く方法、タクシーで行く方法、貸切バスで行く方法があります。
- 電車とバスを乗り継ぐ
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台北駅(台北車站)から台鐡東部幹線で瑞芳駅まで行きます。所要時間は40〜60分、料金は73〜114TWD。その後、瑞芳駅から路線バスに乗り換えて、九份老街まで行きます。所要時間は20分、料金は15TWD〜。
- 電車とタクシーを乗り継ぐ
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台北駅(台北車站)から台鐡東部幹線で瑞芳駅まで行きます。所要時間は40〜60分、料金は73〜114TWD。その後、タクシーで九份へ。所要時間は約15分、料金は220TWD。
- タクシーで行く
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台北からタクシーで直行する方法もあります。所要時間は約60分、料金は1,200TWD〜。渋滞すると料金は高くなるため、出発前に交渉しておくのがおすすめです。
- 貸切バスで行く
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バスをチャーターして九份まで送迎するサービスがいくつかの会社で用意されています。5人乗りのような小型の専用車タイプから14名程度で中型バスを利用するものまでさまざまです。
ランチタイム:食べ歩きで魚のスープや小籠包に舌鼓
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九份に到着するのは、お腹がへるお昼時。おすすめのランチタイムは、九份のメインストリート・基山街やその周辺で、食べ歩きしながら地元グルメを堪能する方法。「九份張記傳統魚丸」の魚のつみれスープ、「九份老麺店」の牛肉麺、「九彬阿牧包子」の小籠包など、せっかくなので色々食べてみましょう。もちろん、カフェに入って定食セットのようなランチを食べることもできます。
午後:買いものとカフェタイム
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午後は基山街を引き続き巡って、お買いものを楽しみましょう。通りには台湾茶や茶器などの工芸品やユニークなお土産、クリエイティブな雑貨など台湾らしいグッズが並びます。「好好」は定番のお土産ショップでオリジナルグッズも充実。茶器は台湾茶の喫茶店(茶芸店)で購入することもできますが、「宜龍九份門市」のような茶器の専門店もあります。あちこち見て歩くたびに、「九份」の文字が入ったグッズや台湾らしい縁起物をモチーフにしたコースター、刺繍の入った小物入れなど、愛らしい品々に出合えます。
カフェタイム:スイーツや台湾茶でひと休み
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食べ歩きや買いものの後のカフェタイムは、台湾のスイーツやカフェでひと休みしましょう。九份で食べたいスイーツといえば、もちもちした食感が絶品の「芋圓」や、香り豊かな「烏龍茶チーズケーキ」です。芋圓は「阿柑姨芋圓」や「頼阿婆芋圓」などが人気。烏龍茶チーズケーキは「九份茶坊」で食べられます。
九份にはカフェタイムが満喫できる茶芸館やカフェがたくさんあります。茶芸館では本格的な台湾茶を味わうことができるほか、石段の上からの景色を眺められるのも魅力です。店内では台湾茶や茶器の販売もされています。
コーヒー党の方におすすめなのは、ラテアートの世界大会で優勝歴のあるオーナーによる「CHLIV Jiufen」、ゆったりした時間が過ごせる「暇珈琲 hima cafe」です。
夕暮れ時:九份のハイライトを写真撮影
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薄暗くなった夕暮れ時は、九份のハイライト。石段の坂道に立つ「阿妹茶樓」の赤い提灯が幻想的に浮かびあかる景色や、その周辺の石段と看板のある景色がもっとも美しく照らし出されるからです。日が落ちる前にお気に入りのフォトスポットを探しておきましょう。
阿妹茶樓の壮麗な景色を写真に収めるなら、隣にある「海悦楼景観茶坊」に入るのがおすすめ。4階建の建物となっており、建物を上から撮影することができます。また豎崎路のレトロな建物や看板も絵になる景色。どこを切り取ろうか、どの角度から狙おうかと考えて思い出になる写真を撮影しましょう。
夕食:台湾料理レストランで地元料理を堪能
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ランチから夕暮れどきまで、食べ歩きに買いものに写真撮影にと遊び尽くした後は、台湾の郷土料理を味わえるレストランでゆっくり夕食をいただきたいもの。豎崎路の「九戸茶語」は九份の街並みや海の夜景をのぞみながら郷土料理や台湾茶が楽しめます。同じく豎崎路にある「九份紅楼レストラン」は飲茶やコース料理がいただけ、こちらも景色を満喫できます。
このほか、クラフトビールが楽しめる飲食店や絶景とカクテルを楽しめるバーもあります。
九份に泊まるなら:山の眺望や夜景を楽しむホテル泊
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九份は台北から日帰りで訪れる方が多いですが、宿泊すると夜景や朝の美しい光景をゆったりと楽しむことができます。ホテルの数は台北にくらべて多くありませんが、眺望の素晴らしさが魅力。窓が大きくとられていたり、テラスがついていたりと景色を満喫できるホテルが選べます。夜の景色だけでなく、朝の眺めも格別。朝起きると、海や山を爽やかに見渡せる日もあれば、朝霧の白い霧に包まれる様子が見られる日もあります。
翌朝:テラスでのんびり絶景とお茶を楽しむ
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九份の朝は、混雑した夕暮れとは全く違う静かでゆったりした顔を見せてくれます。人気の「阿妹茶樓」は午前中から開店しているため、テラス席で朝茶を味わうことができます。時期によっては人が少ないので、貸切状態で贅沢な時間が楽しめるかもしれません。メインストリートから少し離れた秘境カフェ「山巴咖啡」も午前中から開店。こちらはテラス席から九份の街並みを一望できます。バリスタの淹れたコーヒーでくつろぎの時間を過ごすことができます。
台湾・九份はレトロな街並みを舞台に、食べ歩きやショッピング、写真撮影が満喫できるエリア。さらに宿泊すると、山や海が一望できる夜景や朝霧の風景、のんびり朝茶が楽しめる魅力がありました。次の旅では、九份の新しい魅力を発見しに出掛けてみませんか?
- 記載の内容は2025年10月現在のもので、変更となることがあります。
