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掲載日:2025.06.09

韓国・ソウルの女子旅〜リラックス編〜:ゆっくり過ごして「ととのう」3日間

食、美容、エンタメ、どのジャンルもトレンドが目まぐるしく変わるソウル。街全体がアップデートし続けているから、いつ訪れても"新しい一面"に出合うことができます。今回は「ととのう旅」をコンセプトに、歴史や芸術に触れ、心穏やかにのんびり過ごす2泊3日プランをご紹介します。

ゆっくり過ごして気分一新「リラックスプラン」

レトロな街並み散策や、漢江でのピクニックなど、韓国らしい景色の中でのんびり過ごす「リラックスプラン」。歴史や芸術に触れ、洗練された隠れ家ホテルにステイする、大人女子におすすめのプランです。心穏やかに過ごしながら、韓国伝統の薬膳料理や美容法で体の中からキレイを目指しましょう。

1日目:汗蒸幕でしっかり発汗&デトックス(江南)

ANAのソウル便は羽田空港~金浦空港間で毎日3便運航。朝一番のANA861便に搭乗すれば金浦空港に11時過ぎに到着するので、午後からたっぷり活動できます。

初日のメインイベントは韓国のととのいの定番、汗蒸幕(ハンジュンマク)。到着したらまずはキンパ(韓国風太巻き)で軽めのランチにして、午後のデトックスに備えます。

ここ10年ほど韓国では「身近なファストフードをヘルシーに」という流れがあり、少なめのごはんにたっぷりの具材を包んだ健康的なプレミアムキンパが主流になりました。中でも宣陵(ソンルン)駅にある「FUTORU(フトル)」のキンパは色とりどりの断面からもわかる通り、ごはん無しのローカーボ版。たっぷりの野菜と卵、さらに鶏むね肉やサーモンなどが海苔で巻かれ、食べ応えはしっかりあるのにヘルシーで食後感も軽く、汗蒸幕前の調整ごはんにうってつけです。

ご飯の代わりにレタス(サンチュ)が入ったキトキンパのほか、一般的なご飯入りのキンパもある(FUTORU)

ランチ後、荷物を一旦ホテルに置きに立ち寄ったら、いざ汗蒸幕を体験しに江南区庁(カンナムグチョン)駅近くの「BORI SPA(ボリスパ)」へ。

汗蒸幕とは約600年もの伝統があるドーム型の韓国式サウナで、90~150度とかなりの高温!黄土や薬石で作られたサウナは、最近ではガスや電気で加熱する施設が多いですが、「BORI SPA」は毎日薪を燃やして温める昔ながらの方式。遠赤外線の効果なのか体が芯からポカポカ温まり、短時間で大量の汗をかくことができます。汗蒸幕は一般的には男女共用施設ですが、ここは女性専用。2022年にリノベーションされ、施設がきれいなのもうれしいポイントです。

指圧やあかすりマッサージなどのオプションメニューもある(BORI SPA)

しっかり汗をかいてデトックスした後は、薬膳韓定食のディナーを。市庁(シチョン)駅近くの「ハンガラム」は、化学調味料を一切使わず調理する薬膳韓定食のレストラン。野菜を発酵させて作った発酵液を料理に使用するなど、素材本来の地味深さを引き出した料理を味わえます。定食は品数が異なるコース料理で提供され、どれも旬の食材を使っているから、訪れる季節によってメニューが異なるのも楽しみの一つです。

薬膳カンジャンゲジャン定食のメイン料理。さまざまなおかずとともに提供される(ハンガラム)

たっぷりの野菜を使ったごはんや汗蒸幕で体の中からキレイになったら、今回のホテルにチェックイン。レンガ造りが特徴的な隠れ家ホテル「ANANTI AT GANGNAM(アナンティアットカンナム)」は、全客室リビングスペースとベッドルームがわかれたメゾネットタイプで、天井が高く開放感がたっぷり。ゆったりと過ごす今回のプランにぴったりの宿です。

体を動かしたくなったら、屋内外にある2つのプールへ。どちらも中世ヨーロッパにタイムスリップしたような幻想的な雰囲気で、普段運動しない方もつい泳ぎたくなってしまうので、水着の用意をお忘れなく。

奥行きを感じるレンガのアーチに、シャンデリアがアイコニックな屋内プール(ANANTI AT GANGNAM)

客室に戻り、一日の終わりに大きな窓の向こう側に広がる景色を眺めながらのんびり過ごす…。本来の"ととのい"とは、こういう瞬間に訪れるものなのかもしれません。

キャビンと呼ばれる客室。1階がリビング、2階がベッドルームになっている(ANANTI AT GANGNAM)

FUTORU 宣陵店(フトル ソンルンジョム)

  • 住所:ソウル特別市江南区三成路85キル33
  • 33, Samseong-ro 85-gil, Gangnam-gu, Seoul

BORI SPA(ボリスパ)

ハンガラム 本店(ハンガラム ポンジョム)

ANANTI AT GANGNAM (アナンティアットカンナム)

2日目:韓国の歴史、文化、アートに親しむ悠々散策(北村~仁寺洞~西村)

滞在中日、丸一日フルで動ける2日目は、歴史的な街並みが残るエリアへ。朝鮮王朝の正宮である景福宮(キョンボックン)と昌徳宮(チャンドックン)の間に位置する北村(プッチョン)には、王族や両班(貴族)たちが住んでいた伝統家屋、韓屋(ハノク)の密集地。坂道や細い路地が多い街には歴史ある建物をリノベーションしたカフェやショップが点在していて、レトロとモダンが交差しています。北村最寄り駅の「安国(アングッ)駅」近くには朝から営業している韓屋リノベの人気ベーカリーカフェ「cafe onion」などもあるので、清々しい空気の朝イチから訪れるのもいいですね。

北村韓屋村(プッチョンハノクマウル)にはソウル市が選定した「北村八景(プッチョンパルギョン)」という代表的な8つの景観スポットがあるので、初めてのソウルならこちらをたどりながら散策をしてみては。ただ、このエリアは今も実際に住人の方が生活している場所。2024年11月からは訪問時間制限区域が指定され、観光客の訪問時間が10時~17時に制限されたので、北村では住人の方への配慮ある"静かな観光"を楽しみましょう。

北村八景はそれぞれ場所が離れているので、すべて巡る場合は2~3時間程度かかる

レトロな街の散策の後は、感性磨くアートなひとときを。景福宮(キョンボックン)周辺には「アートソンジェセンター」や「ソウル工芸博物館」、「国立民俗博物館」、「国立現代美術館ソウル館」と大規模な美術館が密集して立つほか、仁寺洞(インサドン)や西村(ソチョン)にはこぢんまりとしたギャラリーも路地に点在し、韓国の伝統工芸から現代芸術まで一堂に会するアートの密集エリアといっても過言ではありません。

絵画、彫刻、写真、映像と幅広いジャンルの現代美術を展示する
画像提供:国立現代美術館ソウル館

ギャラリー&美術館巡りだけでまる1日過ごせてしまう芸術の街で目の保養を存分にしたあとは、「用の美」である伝統工芸や韓国の美しい陶器を求めて仁寺洞へ移動します。仁寺洞は手すき韓紙(ハンジ)などの工芸品や陶磁器、骨董品や書道にまつわるお店が並ぶ、韓国の伝統が今もなお息づく街。小さなギャラリーも多く並び、美術鑑賞で磨いた美的センスをフルに発揮して、自分好みの工芸品を探してみてはいかがでしょうか。

伝統工芸品を扱う店が並ぶ仁寺洞。人気急上昇のエリア、益善洞(イクソンドン)も近い

安国駅から徒歩10分ほどの「工藝 長生壺(コンイェジャンセンホ)」は韓国で活躍する作家の作品を中心に扱うセレクトショップ。店主は骨董品店を仁寺洞で営む両親のもとで幼少の頃から美しいものを見て育ち、大学で陶芸を学んだという確かな審美眼の持ち主です。そんな店主によりセレクトされた器は、どれも「引き算の美学」を感じる凛としたたたずまいで、主張が強すぎないからこそ生活に自然となじんでくれます。

伝統を感じながらもシンプルモダンな趣の器
画像提供:工藝 長生壺

街並みや芸術で韓国の伝統に触れた日は、韓国の伝統的な料理、参鶏湯(サムゲタン)で締めましょう。参鶏湯とは、丸鶏の中に高麗人参やもち米、ナツメ、ニンニクなどを詰めて煮込んだ薬膳料理。朝鮮時代の宮廷料理が起源といわれています。

西村の「土俗村(トソッチョン)」は1983年創業の老舗で、韓国人なら誰もが知っているほどの超有名店。名物の参鶏湯は、ほろほろと口の中で崩れるほど柔らかい鶏肉と地味深いスープを存分に味わえます。

塩やコショウで好みの味に調えながらいただく(土俗村)

北村八景(プッチョンパルギョン)

国立現代美術館ソウル館(クンニッヒョンデミスルグァン ソウルグァン)

工藝 長生壺(コンイェジャンセンホ)

土俗村(トソッチョン)

3日目:ソウルの定番、漢江ビューを楽しむ公園ピクニック(トゥクソム漢江公園)

いよいよ帰国日。ソウルから羽田空港への復路も往路同様3便あるので、旅行のプランニングの自由度は高め。最終便を選べば、夕方まで活動できます。

汗蒸幕から始まり、芸術に触れるレトロ散歩を楽しんだ「しっとりととのう旅」も終盤。最終日はソウルっ子が大好きな漢江(ハンガン)ピクニックで、心静かなひとときを過ごして旅の締めくくりとしましょう。

ソウルの中心部を流れる漢江沿いにはレンタサイクルなどもある「汝矣島(ヨイド)漢江公園」や月光レインボー噴水が美しい「盤浦(パンポ)漢江公園」、ローカルに人気の「望遠(マンウォン)漢江公園」など、ピクニックを楽しめる公園がいくつかあります。春や秋など気候のいい時期に、地元の方々に交じって漢江を眺めながらのんびりした時間を過ごすのもいいかもしれません。

なかでも、屋外プールや円筒状の複合展望施設などがある「トゥクソム漢江公園」は、芝生に木陰も多いからピクニックにはうってつけです。

夏は音楽フェスも開催される「トゥクソム漢江公園」。人気エリアの聖水(ソンス)からも近い

観光客にとって装備面でハードルが高そうなピクニックですが、心配することなかれ。最近では公園近くにピクニックセットのレンタルができるサービスが増殖中。「紫陽(チャヤン)駅※」にある「トゥクソム漢江公園」のピクニックなら、公園中心部から徒歩10分の場所にある「cafe basique(カペ ベイシク)」でレンタルサービスを利用してみましょう。ドリンクやサンドイッチのほか、写真映えしそうなバスケットやピクニックシート、造花まで貸し出してもらえます。

  • 2024年にトゥクソム遊園地駅から駅名変更
ピクニックセット貸し出しはInstagramのDMやカカオチャンネルから要予約
画像提供:cafe basique

おしゃれスタイルのピクニックのほかに地元の方々の間で人気なのが、川を見ながら麺をすするその名も"漢江ラーメン"。韓国ドラマやバラエティでよく登場する定番のピクニックスタイルです。公園内のコンビニなどでインスタントラーメンを購入し、店内の専用の機械でお湯を注ぐだけなので、こちらも手軽にトライできます。

大きな川の流れを眺めて過ごしたら、ホテルに荷物を取りに戻り、空港へ向かいましょう。

古くから大切に守られたレトロな街並みや、ソウルの方々が愛する漢江の眺めに心身ともにととのった3日間。英気をしっかり養ったからか、空港へ向かう足取りもどこか軽くなっていることに気づくはずです。

トゥッソム漢江公園(トゥッソムハンガンコンウォン)

  • 住所:ソウル特別市広津区江辺北路139, 一帯
  • 139, Gangbyeonbuk-ro, Gwangjin-gu, Seoul

cafe basique(カペ ベイシク)

伝統とトレンドが混じり合う街で、多彩な楽しみを見つける

羽田から約2時間半で行けるソウルは、行く気にさえなれば国内旅行感覚で行ける最も身近な隣国。それでいて、日本とは全く異なる食や芸術、美容体験ができるから、誰もがヤミツキになるのです。長い歴史が培った伝統的な文化の魅力を、今を生きる韓国の方々が再認識し、それを斬新なセンスで新たな息吹を吹き込む…。ソウルには、新陳代謝し続ける街ならではの面白さが詰まっています。

旅行者のスタンス次第で、エネルギッシュな滞在も、スロウな滞在も叶う街で、あなたはどんな過ごし方をしますか?

今回のプランを参考に、今どんな旅をしたいのか心の声に耳を澄ませてみてください。多面的な魅力を持つソウルだからこそ、十人十色の発見があるはずです。

  • 記載の内容は2025年4月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
ライター:横井直子

コーディネーター・画像提供:KLTLAB(Kim min young)

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