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貯まっているマイルは、航空会社各社のWebサイトで確認することができます。ANAマイレージクラブの場合、ANAの公式サイトにある  「ログイン」をクリックし、「ANAマイレージクラブお客様番号（10桁）」と「Webパスワード」を入力します。

こまめにチェックしたい場合は、スマートフォン版のANAマイレージクラブ アプリが便利です。ダウンロードして、「お客様番号」と「Webパスワード」を入力するとすぐに残高が表示されます。

残高をチェックする際は、有効期限に要注意。ANAのマイルの有効期限は、利用した月から数えて36カ月後の月末まで※。

例えば、7月23日に利用した場合、3年後の7月末まで有効となります。月1回配信される「ANAメールマガジン」に登録しておくとマイル残高が記載されているので、備忘録として役立ちます。

マイルの使い方の“王道”といえば、特典航空券の手配です。存在は知っているけれど、手配したことがないという方も多いでしょう。やってみると意外なほど簡単に手配できます。

ANAマイレージクラブの場合、ANA公式サイトの「予約」ボタンを押すと「特典航空券」という文字が表示されます。ここをクリックして、予約に進みます。

2026年5月18日までの登場分の国内線であれば、「ANA便必要マイル計算」などの機能もあるので、貯まったマイルでどのような路線の予約ができるのかすぐに調べることができます。

ANAの特典航空券を手配する際、要チェックなのが「今週のトクたびマイル」のページです。対象となる期間中に、通常より少ないマイル数でANA国内線特典航空券を手配できる路線が紹介されています。

せっかくANAのマイルが貯まっても夏休みや年末年始などの繁忙期は、特典航空券を予約するのがかなり困難です。そこで、おすすめなのが「ANA SKY コイン」の併用です。貯まったANAのマイルは、ANA SKY コインに交換できます。なお、一度に10,000マイル以上交換すると、交換レートは1.2倍。つまり、10,000マイルを交換すると12,000コインとなります。

また、ANAプレミアムメンバーや、ANAカードの上級会員になると最大で1.7倍になります。

ANA SKY コインは特典航空券以外の通常航空券やツアー商品の購入にも10コイン＝10円で使えます。繁忙期で特典航空券の手配が難しい場合は、ANAマイルをANA SKY コインに交換して利用する方法も頭に入れておきましょう。

貯まったANAのマイルをホテル宿泊手配に利用することも可能です。「ANAワールドホテル」（海外ホテル）や「ANAトラベラーズホテル」（国内ホテル）の予約ページにアクセスし、宿泊したいホテルと利用日を指定すると必要マイルが表示されます。「マイル＋クレジットカード」の併用も可能なので、マイルが少し足りなくても大丈夫。

また、先ほど紹介したANAマイルをANA SKY コインに交換する方法を使えば、ツアー（航空券+宿泊セットプラン）の支払いに利用することも可能です。

「貯めたマイルのコストパフォーマンスを考えるとホテル手配より特典航空券を手配したほうが断然おトクです。ホテル手配などの選択肢を知っておくことは重要ですが、マイルの有効期限が切れる前のタイミングで、特典航空券を確保してしまうのがいいでしょう。マイル残高で行ける路線を調べ、この機会に知らない都市を旅するのも特典航空券の旅の醍醐味です」（トラベルジャーナリスト橋賀さん）

貯まったマイルをショッピングで利用するのもメジャーな方法で、いずれも1マイル＝1円相当で使えるため非常に便利です。

マイルをそのまま使用するなら、「ANAショッピング A-style」や「ANA Mall」での商品購入に活用しましょう。

「ANAショッピング A-style」は、ANAマイルを使って買いものができるオンラインショッピングサイトです。日本各地や海外から厳選された商品からANAオリジナル商品まで、バラエティー豊かなショッピングを楽しめます。

「ANA Mall」とは、ANAグループが運営するインターネットショッピングモール。こちらもANAマイルを使って買いものができます。食料品・キッチン用品・コスメなどの日用品から、家電・ファッション・ANAオリジナルグッズまで取りそろえます。

マイルをANAデジタルクーポン、もしくはANA FESTAクーポンに交換すれば、「ANA FESTA」（空港の売店）でも利用できます。

ANA Payへチャージすることで、スーパーやコンビニなど、全国のiD加盟店、Visaのタッチ決済加盟店、Smart Code対応加盟店であればどこでもご利用になれます。これらの使い方は、日常の買い物にも便利で嬉しいポイントです。

さらに貯まったANAマイルは、楽天ポイント、Vポイント、nanacoポイントなど提携ポイントへの交換も可能です。交換レートはポイントプログラムごとに異なるので確認が必要です。

「ANAマイルのおトクな利用法のひとつに航空券のアップグレードがあります。国内線の場合、アップグレード対象となる運賃（エコノミークラス）を購入した際に利用可能で、2026年5月19日以降の搭乗分からは1区間4,000マイルからアップグレードができます。国際線は、対象予約クラスを購入した場合に限り、1区間9,000マイルからアップグレードが可能です。

例えば、東京・羽田発着の国内線の場合、東京〜オホーツク紋別の片道を8,000マイルで普通席からプレミアムクラスにアップグレードできます。自分へのご褒美をしたいときにおすすめです」（トラベルジャーナリスト橋賀さん）

マイルを賢く使うためには、有効期限のチェックは欠かせません。期限が切れる前に慌てて、不本意な使い方で貴重なマイルを浪費してしまうのは避けたいところです。そのため、思い切って旅先を仮決めして、かなり前もって特典航空券手配をしてしまうのもいいでしょう。ANA国内線特典航空券の場合、予約開始は搭乗日の355日前午前9時30分（日本時間/2026年5月19日以降の搭乗分は午前9時から）からとなります。夏休みや年末年始など繁忙期は早めの手配が鉄則です。

失効しそうなマイルが特典航空券手配の条件に満たない場合は、前述のとおりANA Payへのチャージ、ANA SKY コインやポイント交換で使ってしまうのもいいでしょう。知らないうちに貯まっていたANAマイルで、実は贅沢旅をできる可能性もあります。まずは、ANAマイルの残高をチェックしてみましょう。

マイル残高にもよりますが、マイル単価を考慮すると国際線ファーストクラスもしくはビジネスクラスで特典航空券を利用するとコストパフォーマンスは最強です。「マイラー」と呼ばれる上級者たちは、さまざまなマイル獲得方法を駆使して、ファーストクラスやビジネスクラスで海外特典航空券の旅を楽しんでいます。

ANAマイレージクラブは、スター アライアンスと呼ばれる世界最大規模の航空会社連合に加盟している点も見逃せない特長です。これによってANAのマイルは、スター アライアンスに加盟する20社以上の航空会社の特典航空券手配にも使えます。区間によっては1回の特典でさまざまな航空会社を利用できる楽しさもあります。まずは、ANAの特典航空券手配からマイル旅の第一歩を踏み出してください！

（識者）

橋賀 秀紀

トラベルジャーナリスト

東京都出身の50代。早稲田大学卒業。「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かける。著書に「世界一周航空券バイブル」（イカロス出版）など。