熊本県・球磨川/川辺川

強い流れに磨かれた尺アユと尺ヤマメがねらえる南国随一の清流

本三大急流を泳ぐ尺アユと尺ヤマメ

熊本県南部の人吉盆地を流れる球磨川は、日本三大急流の1つに数えられるダイナミックな流れとして知られている。その最大の支流が川辺川であり、2つの川は全国の釣り人が憧れる屈指の「大もの」河川だ。球磨川の本流には非常に体高のある「尺アユ」が泳ぐ。また、独特の青く澄んだ水をたたえ、清流としても知られる川辺川には下流部に尺アユが泳ぎ、さらに子守唄の里として有名な上流の五木村周辺に「尺ヤマメ」が育つ。

  • 二股の瀬を行く激流下りの舟とアユをねらう釣り人。球磨川には水と親しむ地域文化が根付いている二股の瀬を行く激流下りの舟とアユをねらう釣り人。球磨川には水と親しむ地域文化が根付いている
  • アユファンには垂涎ものの体高のある球磨川のアユアユファンには垂涎ものの体高のある球磨川のアユ
  • 球磨川のアユは鼻が曲がって厳めしい。その重量感、暴れ方は一度でも釣ると虜になる球磨川のアユは鼻が曲がって厳めしい。その重量感、暴れ方は一度でも釣ると虜になる

倒的な力強さ

  • 修理の瀬、熊太郎の瀬、犬返の瀬……。流域にある大小さまざまな瀬に名が付く球磨川にはナワバリ意識の強いアユが泳ぐ修理の瀬、熊太郎の瀬、犬返の瀬……。流域にある大小さまざまな瀬に名が付く球磨川にはナワバリ意識の強いアユが泳ぐ

球磨川および川辺川のアユ釣りのシーズンは毎年6月から年内まで。なかでも彼岸花が咲くお盆明けからは、続々と尺上のアユが出る。その圧倒的な力強さは、全国のアユ釣りファンに一度は球磨川を訪れたいと思わせるほど。また、川辺川のヤマメ釣りのシーズンは、それよりも早い3月の渓流釣り解禁から9月いっぱいまで。ただし、実際には夏の暑さが厳しいため、特に川辺川本流での尺ヤマメねらいであれば、解禁直後から5月上旬くらいまでの早期がよい。春先からいきなり尺ヤマメがねらえる川は全国でも珍しく、支流の梶原川を含めてこちらも釣り人の人気は年々増している。

  • 川辺川のヤマメはパーマークと呼ばれる青い斑紋の美しいタイプと、本流に育つ銀色が強いものの2タイプがいる。どちらも春先から30cmクラスがねらえる-1
  • 川辺川のヤマメはパーマークと呼ばれる青い斑紋の美しいタイプと、本流に育つ銀色が強いものの2タイプがいる。どちらも春先から30cmクラスがねらえる-2

川辺川のヤマメはパーマークと呼ばれる青い斑紋の美しいタイプと、本流に育つ銀色が強いものの2タイプがいる。どちらも春先から30cmクラスがねらえる

ヤマメを育む淵と瀬

アユのおもな釣り場は、上流が球磨川本流と川辺川の合流付近で、そこから2012年に全国に先駆けてダムの撤去工事が始まった下流の荒瀬ダム付近まで、広いエリアに修理の瀬、熊太郎の瀬など、それぞれ固有の名前が付けられた良い瀬が点在する。ヤマメのおもな釣り場は、五木村やその下流にある相良村を縫うように流れる川辺川の本流とその上流部になる。

  • 川辺川は山間部を縫うように走るが、特に下流部はスケールが大きくダイナミックな流れが続く川辺川は山間部を縫うように走るが、特に下流部はスケールが大きくダイナミックな流れが続く
  • 九州脊梁山地からの水を集めて流れる川辺川。蛇行する流れの各所に大ヤマメを育む淵と瀬が連続する九州脊梁山地からの水を集めて流れる川辺川。蛇行する流れの各所に大ヤマメを育む淵と瀬が連続する
  • 川辺川合流付近の球磨川本流。澄んだ水は清流・川辺川が注ぎこむことで確保されているもの。川辺川なくして球磨川のアユは育たない川辺川合流付近の球磨川本流。澄んだ水は清流・川辺川が注ぎこむことで確保されているもの。川辺川なくして球磨川のアユは育たない

国ナンバーワンの清流

なお、清流を守る機運の高まりの中で始まった球磨川本流の荒瀬ダム撤去では、天然ウナギの漁獲が急回復するなど、すでに着実な水辺環境の回復が報告されている。そして、全国の一級河川水質調査で長年にわたり全国ランキング1位を獲得するなど、文字通りの清流として流域を支える川辺川は、良質な珪藻を育んで大型のアユを生むほかにも、良質の仕込み水となって名産の焼酎が作られるなどこの地域の水文化の屋台骨となっている。球磨川沿いには温泉もあり、ゆったりと湯につかる滞在型の釣りにも最適だ。

  • アユは一般的に食べる分には小ぶりなほうが美味とされることが多いが、ここ球磨川のアユは大きくても旨いアユは一般的に食べる分には小ぶりなほうが美味とされることが多いが、ここ球磨川のアユは大きくても旨い
  • 春先から多くの水生昆虫が羽化する川辺川の本流。フライフィッシャーの毛バリに体高のあるヤマメが飛び出す春先から多くの水生昆虫が羽化する川辺川の本流。フライフィッシャーの毛バリに体高のあるヤマメが飛び出す
  • 球磨川の支流・万江川で釣られたウナギ。川が本来の海との繋がりが回復することで、近年、ウナギの漁獲が急回復している球磨川の支流・万江川で釣られたウナギ。川が本来の海との繋がりが回復することで、近年、ウナギの漁獲が急回復している

この釣り場へのアクセス

球磨川/川辺川

球磨川・川辺川への交通は、熊本の玄関口である阿蘇くまもと空港からレンタカーを利用する場合、人吉市内までは約1時間30分。五木村までは約2時間40分。そのほか、鹿児島空港も距離的に近く便利だ。

※お出かけの際には、事前に最新の交通状況をご確認ください。

釣り場情報

〈球磨川/アユ〉

釣り場 熊本県球磨郡相良村~八代市坂本町
解禁期間 6/1~12/31
遊漁料 日釣券2,000円、年券8,000円
管轄漁協 球磨川漁協(TEL:0965-32-3266)
遊漁券取扱店 くま川オトリ店(相良村。TEL:090-4489-3668)
丸山水産(人吉市七地町。TEL:0966-24-8787)
川口商店(球磨村。TEL:0966-32-0881)
交通 九州自動車道・人吉ICを下車して右折、道なりに走って球磨川へ。各エリアへはR219を利用

〈川辺川/ヤマメ〉

釣り場 熊本県球磨郡相良村~五木村
解禁期間 3/1~9/30
遊漁料 日釣券2,000円、年券6,000円
管轄漁協 球磨川漁協(TEL:0965-32-3266)
遊漁券取扱店 下流域での日釣券は人吉市内のローソン各店で購入可能。中・上流域は五木村内の商店や民宿、ガソリンスタンドで購入できる
交通 九州自動車道・人吉ICで下車し、R445経由で五木村方面へ

※釣り場情報は2014年度のものです。

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