マテリアリティの特定

マテリアリティの見直し

従来のマテリアリティ(人・環境・地域創生)は、2015年にその原型を特定し、その後も適宜、内容の一部見直しを行ってきましたが、近年において社会情勢や経営環境(メガトレンド、リスクと機会、事業戦略、ステークホルダーのニーズなど)に大きな変化が見られていることに対応するため、約1年をかけてマテリアリティを全面的に見直しました。今後は、新たに特定した8つのマテリアリティを踏まえて、中期的な戦略や対応策を議論・整理していきます。

マテリアリティ検討体制

グループの価値創造や経営戦略との一体性を重視しサステナビリティ推進部門、グループの経営企画部門、IR 部門が共同で策定の上、経営層へ上程しました。

特定プロセス

マテリアリティの見直しは、以下のプロセスで実施しました。特定に際しては、ダブルマテリアリティ評価に基づき影響度評価を実施の上、社員・役員・投資家・有識者など社内外の様々なステークホルダーからの意見を参考にしました。今後策定する次期中期経営戦略との連動を図りながら、新たなマテリアリティへの対応策やKPIを検討していきます。

STEP1

課題の抽出と整理(ロングリストの作成)

以下の情報などを踏まえ、当社グループに関係の深い課題を抽出し、マテリアリティ初期候補(ロングリスト)を作成しました。

社内

  • 次期中期経営戦略の策定に向けた初期議論
  • 関係部門へのヒアリング

社外

  • 投資家・有識者からのご意見
  • 法定開示基準・ガイドライン(ESRS*1、ISO26000など)
  • 世界経済フォーラム(WEF)のグローバルリスク報告書
  1. *1. ESRS:EUが定めた「企業サステナビリティ報告指令(CSRD)」に基づく、企業が持続可能性に関する情報を開示する際の具体的な基準
STEP2

影響度評価の実施

ロングリストの各課題(マテリアリティ候補)について、リスクと機会の両側面で、「当社への影響(社会課題が当社に与える財務的影響)」および「社会への影響(当社の活動が環境・社会に与える影響)」に関する影響度評価を実施しました。(ダブルマテリアリティ評価)影響度評価に際しては、1.経営としての意思決定が影響を及ぼせること、2.次期中期経営戦略とのつながりがあること、3.測定が可能であることなども考慮しました。

当社への影響度 財務影響
評価方法
概要
インタビュー 役員 当社会長、社長をはじめとした取締役、監査役、執行役員などにインタビューを実施。
アンケート・インタビュー ESG推進担当社員 マテリアリティ候補に中心的にかかわる17の部署・グループ社の、EPO・EPL*2に対し、リスクと機会に関するアンケート(リスク、機会の内容とその影響度)およびインタビューを実施。
その上で、発生する可能性が高く、単年度に500億円以上の影響があるとされた候補を「最重要」とした
ワークショップ 社員 人権と環境の取り組みに関連する35の部署・グループ会社の担当者が一堂に会したワークショップを通じて、日々の業務に潜むリスクについて議論、整理を実施。(2022年度)
調査 - TCFD/TNFDのシナリオ分析に基づき、「気候変動」「生物多様性」に関するリスク評価を実施。
その他 - 経営議論(次期中期経営戦略策定に向けた初期議論など)との整合を通じて重要度評価を実施。
社会への影響度 社会影響
評価方法
概要
調査 市民社会 世界の主要なNGO14,000団体が直接発信する航空関連事業に関する情報を収集し、社会課題に関する発信情報量・内容などについて分析と評価を実施。
情報発信数の上位10課題を「最重要」と定義
社外との対話 取引先、取引先社員 従前からビジネスと人権の取り組みの一環として実施しているサプライヤーとの対話などから把握した情報
  1. *2. EPO:組織のESG経営推進責任者 EPL:組織のESG経営の牽引役
STEP3

有識者ダイアログの実施

特定のプロセスや社会影響評価の妥当性を確認するため、有識者3名と当社の担当役員、マテリアリティ策定チームとのダイアログを実施しました。

有識者*

株式会社日本総合研究所 常務理事
足達 英一郎様

NPO法人経済人コー円卓会議日本委員会事務局長
石田 寛様

一般社団法人コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 理事
日比 保史様

  • 役職名は2024年12月時点

有識者からの主なご意見

  • 適切な特定プロセスで進行している。
  • すべての課題への対応は難しいため、優先順位を付けながら対応するとよい。
  • マテリアリティ・マトリックスでの評価をする場合、それぞれの項目が時間軸によってどのように変化すると予想するのか、ストーリーを語れるとよい。

STEP4

経営層による審議・承認

重要性評価や有識者ダイアログを経て選定された重要課題を、グループ経営戦略会議および取締役会(各2回ずつ)で経営層が議論し、一部修正の上、8つのマテリアリティを決定しました。

経営層からの主な意見

  • マテリアリティを現行の3つから8つに増やすことの重みを全役員が認識し、現場の社員まで広く理解・浸透させることが重要。(取締役会議長)
  • 安全が最も重要。その上で、運航便などの安全だけでなく、社員や情報の安全も含まれることが分かるように表現してほしい。(当社社長)
  • 取り組みの実効性を担保するためには、KPIを考え抜くことが重要である。(社外取締役)

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