人権デューディリジェンス
ANAグループは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」において詳述されている手順に従って、人権デューディリジェンスの仕組みを構築しています。人権デューディリジェンスとは、自社が社会に与えうる人権への負の影響を防止または軽減するために、予防的に調査・把握を行い、適切な手段を通じて是正し、その進捗ならびに結果について外部に開示する継続的なプロセスを言います。
人権インパクトアセスメントの実施
ANAグループは、2022年度に特定した「重要な人権テーマ」に基づき、各テーマの潜在的なリスクを深堀りするため、継続的なインパクトアセスメント(影響評価)を実施しています。
2025年度には、社会的要請やステークホルダーの期待、事業環境の変化を踏まえ、3年ぶりとなる「重要な人権テーマ」の再評価・見直しを行いました。
- 社内ワークショップの開催(2025年6月)担当者16名がグループ各社・各部より参加し、第三者機関(CRT日本委員会)のファシリテーションのもと、各テーマが現在もANAグループおよび委託先において人権リスクとして対応が必要か、また潜在的なリスクとして見落としている視点がないかを議論しました。
- 海外有識者ダイアログの実施(2025年10月)ビジネスと人権に関する5名の海外有識者を招聘し、ANAグループの取り組みに対するフィードバックを受けました。
人身取引対策の包括性、調達プロセスにおける第三者専門家の活用、外国人労働者の異文化理解促進、苦情処理メカニズムの周知徹底など、実効性向上に向けた具体的な提言をいただきました。
重要な人権テーマの特定
2025年度に実施した再アセスメント及びワークショップでの議論、外部有識者からの提言を踏まえ、ANAグループは2026年度より推進する「重要な人権テーマ」を以下の4つに更新しました。
| テーマ 1 |
外国人労働者に関する人権課題への対応 人権DDと苦情処理メカニズムの双方から確認したライツホルダーの声をもとに労働環境等を把握し、問題が認められた際には速やかな改善に務めます。 |
|---|---|
| テーマ 2 |
サプライチェーン上における人権課題への対応 サプライチェーン上における責任ある調達を実現するべくサプライヤーの皆様に対しANAグループの調達方針の遵守をお願いしています。また、遵守状況については、第三者評価機関を活用しさらなる可視化を図ることで人権課題を特定していきます。問題が認められた際には速やかな改善に務めます。 |
| テーマ 3 |
航空機を利用した人身取引の防止 エアラインが提供するサービスが意図せず、第三者によって人身取引に利用されてしまうことがないように防止の取り組みを進めるとともに、関係各所と連携し社外啓発も促進していきます。 |
| テーマ 4 |
AIの利活用における人権の尊重 「ANAグループAI原則」に則り、人間中心の視点でAI技術を最大限利活用するとともに、AIがもたらすリスクに対して責任ある姿勢で取り組み、人権を尊重します。 |
- これまでのテーマであった「お客様情報の保護とプライバシーへの配慮」については、グループ内に専任組織を設置し体制も整ったことから、今後は日常的な管理体制の中で継続して取り組んでまいります。
- 他の人権テーマに係るマネジメント・システム
人権インパクトアセスメントの手順の中で抽出したものの、グループ内にマネジメント体制が整っているものについては、日常的な管理体制の中で継続して取り組んでまいります。
参考
これまでの取り組みは以下の重要な人権テーマに基づき、情報を開示しています。
- ~2022年
- 日本における外国人労働者の労働環境の把握
- 機内食に係るサプライチェーンマネジメントの強化
- 航空機を利用した人身取引の防止
- 贈収賄の防止
- 2023~2025年
- 国内外の業務委託先やベンダーで働く外国人労働者の労働環境把握
- サプライチェーン上における人権課題・環境負荷の特定
- 航空機を利用した人身取引の防止
- お客様情報の保護とプライバシーへの配慮
- AIやメタバース等のサービスを提供する際の人権配慮
