1.マネジメントレビュー
ANAグループでは、社長をはじめとした経営トップが、安全管理システムが有効に機能していることを確認するためにマネジメント・レビューを行っています。安全にかかわる方針や各種情報について、定期的かつ継続的に評価し、課題に対して改善を指示することで、ANAグループの安全性をより強固なものにしていきます。
2.内部安全監査
ANA グループは、安全管理システムが国や会社が定める安全上の基準および国際的な安全基準に適応し、有効に機能しているかを監査を通して客観的に評価し、必要な是正を求めています。
3.コードシェア監査
ANA国内線コードシェア便を運航する国内航空会社については、IOSAに準じた監査を行い安全レベルを確認しています。
4.第三者による評価
4-1 国土交通省航空局による安全監査立入検査
国土交通省航空局により実施される安全監査立入検査を受け、指摘事項に対しては速やかに是正策を実施しています。安全監査立入検査に関わる情報については、グループ会社と情報共有し、グループ全体の安全を推進しています。
4-2 IOSA(IATA Operational Safety Audit)
IATAが実施する国際的な安全管理基準に対する監査プログラムであるIOSAについて、ANAグループではANA、ANAウィングス、エアージャパンの3社が、2年毎に実施される更新監査を受審し、IOSA基準適合認定の登録を維持し続けています。
5.飛行データ解析プログラム
安全運航の維持と運航品質の向上を図るため、全ての運航便を対象に飛行データを活用した安全活動を実施しています。蓄積した飛行データを分析・評価することで運航安全上の課題を抽出し、必要に応じて適切な対策を講じていくという取り組みです。この結果は定期的に発行するレポートを通じて全ての運航乗務員にフィードバックすることに加えて、近年では運航乗務員が自身のフライトを飛行データから再現し動画として振り返ることができるツールを提供したり、一定期間のデータを集約して自身の操縦傾向を客観的に把握できるようなツールを提供するといった取り組みも行っており、運航乗務員が自ら研鑽を深められるような多角的な運航安全施策へと活動の幅を広げています。

6.航空事故・重大インシデント発生時の対応
航空法に定める航空事故・重大インシデント発生時は、同様事象の再発防止および事象の発生の影響の軽減を図ることを目的に、社内に各オペレーション部門のトップをメンバーとする調査会を設置し、事実調査、原因究明、対策提言策定、調査報告の作成を行います。社長は、調査会の報告を受け再発防止策および予防策の評価を行い、実施を承認、指示を行います。また、自社のみならず広く同様事象の再発防止および事象の発生による影響の軽減に寄与することを目的として、国内外の公的調査機関の事故・重大インシデント調査に協力します。なお、それらの手順を安全管理規程付属書に定めています。