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掲載日:2021.10.15

瀬戸内海とデニムのブルーに染まる 倉敷・児島の1泊2日旅

波の音を聴きながら、青色に染まる宿へ

海沿いを走りながら、今夜宿泊するホテルを目指す
手前のキャンピングカーはオーナーが1年かけて、日本各地の生産者へ会いに行く旅に使用したもの

瀬戸内海を車窓から眺めていると、あっという間に宿泊予定の宿「DENIM HOTEL float」に到着しました。王子が岳の麓にあるホテルです。車を駐車場に停車させてから、荷物を持ってフロントまでひと登りします。

チェックインの時間には美しい夕景が客室から一望できる

チェックインを済ませ、部屋に旅の荷物を置いてひと休み。顔を上げてまず驚いたのは、大きな窓いっぱいに映る、瀬戸内海の美しい景色でした。

1室1名6,600円〜(定員2名)。全部で3部屋ある客室は、藍色や夕暮れの名前がつけられている

もとは保養所だった場所を改装し2019年にオープン。アパレルブランド「ITONAMI」が運営するホステルで、テーマは「泊まれるデニム屋」です。畳の緑や襖、イスに座布団、壁にスリッパと、部屋のいたるところにデニム地が使われています。

アメニティは、ホテル前に置かれたキャンピングカーを使ってオーナーが全国の生産者と出会う旅をした頃に出会った製品が置かれています。例えば大阪の老舗石鹸メーカー「木村石鹸」や、オーガニックコットンと風力発電の風で織った今治タオル「IKEUCHI ORGANIC」など。館内には、アメニティグッズとブランドの商品を扱うセレクトショップも併設しています。実際に触ったり、オーナーの話を聴いたり、生産者のこだわりやブランドのコンセプトを知りながら、商品をじっくり見られるのは嬉しいですね。

11:00〜18:00はカフェ営業を行なっている。火・水は店舗のない珈琲屋「MLAKA COFFEE」を営業

昼は地元の人も訪れるカフェ、夜は宿泊者たちを繋ぐロビーに変わるスペースで、のんびりと羽休みをします。おすすめメニューは無水チキンカレー。トマト、ココナッツミルクの水分だけでほろほろに煮込まれたチキンが、とても濃厚な味でおいしいのです。

無水チキンカレーとキーマカレーのあいがけカレー1,000円(税込)。宿泊者は時間帯問わず注文できる

カウンターやガラスケースに並ぶお酒も、岡山で醸造しているジンやナチュールワイン、瀬戸内レモンを使ったレモンサワーなど、種類が豊富。地元ゆかりのお酒を片手に、気さくなオーナーと、町のことや旅のこと、色々な話をして過ごしていると、すぐに時間も経って、あっという間に夜を迎えてしまいました。

ホテルの宿泊者に向けて、SUP体験やデニム染め物体験などのアクティビティも今後どんどん展開予定

ひと息ついたら、周辺を散策してみることに。見つけたのが、ホテルから徒歩3分ほどところにある本屋「aru」です。

見た目は普通のおうち。看板を目印にしてお店を目指して
旅先で買った本は、買った時の体験も一緒に思い出として残るはず

ここの店主も「DENIM HOTEL float」の常連さんなのだとか。東京と行き来をしながら、古民家を改装し、本屋をはじめたのだそう。瀬戸内の海に魅了された店主が、ここに流れる空気のようにのんびりとした気持ちで読めて、さらに見える世界が広がるようにと選んだ本が並びます。

DENIM HOSTEL float

  • 住所:岡山県倉敷市児島唐琴町1421-26
  • TEL:086-477-7620
  • ウェブサイト:DENIM HOSTEL float

aru

  • 住所:岡山県倉敷市児島唐琴町1421-18
  • TEL:なし
  • 営業時間:12:00〜19:00
  • ※営業は不定期のため、instagramを要確認
  • Instagram:aru instagram

滞在したからわかる波の音の心地良さ

朝は波の音で目が覚めました。それも静かでやさしい波音です。しばしばする目を擦りながら、窓を開けると、涼しい海風が肌を撫でていきました。デニム地のイスに座ってしばらく海の姿を眺めていると、自然と溶け合ったかのような、不思議な心地に。まるで自分のふたつめのお家ができたみたいに、温もりを感じる宿だと思いました。この土地に自分の居場所を作る。昨日訪れた本屋さんがここでお店をはじめた気持ちがわかるような気がします。

夏は遊びに来た海水浴客で賑やかになるという

ホテルに別れを告げる前に、瀬戸内海の海に足だけ浸けてみました。こういう時間も、心に刻まれる思い出のひとつになりそうです。

山頂に登って、絶景を前に目覚めのコーヒーを

まるで時が止まっているかと思うほど、穏やかな凪

ホテルから車で10分ほどの距離にある王子が岳。その山頂付近にカフェ「belk」が佇んでいます。

木製のアンティーク家具やDIYで作ったというテーブルから温もりを感じる

店主が子供の頃から好きだったという、王子が岳。東京から岡山に戻ってきた時、王子が岳の丘の上で海を眺めていたところ、隣を見たら、「王子が岳パークセンター」がもぬけの殻になっていることに気づいたのだとか。それがきっかけで、ここで何かできないかと、お店を始めるに至ったのだそうです。

コーヒー豆は岡山で焙煎したものを使用。一杯一杯、丁寧にドリップしてもらえる
瀬戸内海を一望しながらいただくブレンドコーヒーとチーズテリーヌ。各550円(税込)

お店で流しているBGMの作曲者が、たまたまカフェを訪れてくれたこともあったそう。その縁から、お店でライブを開催することになったというエピソードも。そんな偶然が物語を生む、不思議な場所なのかもしれません。店内に流れる木漏れ日のような音楽を聴きながら、美しいブルーの景色を眺めて至福のひとときを過ごしましょう。

belk

  • 住所:岡山県倉敷市児島唐琴町7
  • TEL:なし
  • 営業時間:10:00〜17:30(L.O.17:00)/無休
  • Instagram:belk instagram

生活を豊かにする雑貨が集まる倉敷へ

柳並木が川に枝垂れ並ぶ、倉敷の象徴的景色

岡山観光で外せないのは「倉敷美観地区」の町並み。江戸時代、物資輸送の中継地となっていた倉敷では、商品を多く保管しておく必要があったため、川の周りに蔵が多かったそうです。今でも町の中心に流れる倉敷川沿いには、白壁の土蔵や町家が建ち並んでいます。町を散策するだけでも当時にタイムスリップしたかのようで楽しいのですが、今回は、倉敷で「ブルー」をテーマに、お土産探しとお散歩をしてみました。

昭和23年、江戸時代の米倉を改装しできた「倉敷民藝館」。美観地区古民家再生の第一号

はじめに訪れたのは、東京・目黒区駒場についで日本に2番目にできた民藝館「倉敷民藝館」。人々の暮らしの中で使われてきた、素朴で美しい品々が展示されています。施設に併設されている売店には、企画展に合わせた雑貨などが並んでいます。自らの手で持って触って、長い時間を寄り添えるような民芸品を探してみてください。

世界各国の工芸品が集まる館内。庶民の間で生まれた素朴な意匠の雑貨、家具が揃う
倉敷ゆかりの民芸品がずらりと勢揃い

お店の中で集めてみたアイテムはこちら。
左から時計回りで、綿やウールで織られたふかふかの椅子敷き倉敷ノッティング各1万8,000円(税込)、「小谷ブルー」と称される透き通る青色が美しい倉敷ガラス水差し2万900円(税込)、中鉢各6,050円(税込)、海外ではクリスマスのオーナメントとして購入されることもあると言われる倉敷てまり各1,850円(税込)〜。

倉敷民藝館

  • 住所:岡山県倉敷市中央1-4-11
  • TEL:086-422-1637
  • 営業時間:9:00~17:00(入館受付は16:45まで)/月曜休(祝日の場合は開館)
  • ウェブサイト:倉敷民藝館
昭和9年築木造3階建ての洋館の姿を残しつつ改装。こだわりの雑貨が集まるデザインマーケットに

次に訪れたのは、倉敷美観地区の一角に聳える複合商業施設「林源十郎商店」です。雑貨のセレクトショップやおしゃれなカフェなど、日々を彩るお店が6店舗入っています。林源十郎商店の歴史がわかる記念室も併設。館内には、倉敷の町並みを見下ろせる屋上テラスもあるので、観光気分でふらっとお邪魔してみてください。きっと、お気に入りのアイテムが見つかるはずです。

1階の「倉敷意匠アチブランチ」。直営店は倉敷のみ

1階の「倉敷意匠アチブランチ」は、全国各地の作家や職人たちと共作し、オリジナルアイテムを企画販売する生活雑貨メーカー。陶器や文房具、キッチン用品など、部屋にひとつ置いてあるだけで、生活が明るくなるような、センスの良いアイテムが揃っています。

一つひとつを見ていると、時間が過ぎ去るのが早く感じられるほど魅力的な商品ばかり

お店の中から集めてみたアイテムはこちら。
左から時計回りで、作家たちとコラボレーションしたマスキングテープ各209円(税込)〜、mitsou+classiky蚊帳生地5枚合わせふきん(Sky Blue)572円(税込)、リネン帆布バケツトート(S)6,380円(税込)、トラネコボンボン豆皿(マル・ダエン)891円(税込)、kata kata印判手皿 オオカミ1,100円(税込)、たんぽぽ880円(税込)。

倉敷意匠アチブランチ

  • 住所:岡山県倉敷市阿知2-23-10 林源十郎商店1階
  • TEL:086-441-7710
  • 営業時間:10:00~18:00
  • ※12~2月の平日のみ 10:00~17:00/月曜休(月曜祝の場合は翌休)
  • ※営業時間は変更の可能性あり。最新情報はHPを要確認
  • ウェブサイト:倉敷意匠アチブランチ
2階には「shop三宅商店」「倉敷まちなみ食堂 アカネイロ」「林源十郎商店記念室」が

2階には、倉敷で古民家カフェなどを展開する「三宅商店」の雑貨専門店があります。岡山で作られた」工芸雑貨や、倉敷発のマスキングテープ「mt」などを中心に、生活に寄り添うアイテムを扱っています。

三宅商店オリジナルのマスキングテープにも注目

お店の中から集めてみたアイテムはこちら。
左上から時計回りで、竹集成材を使用し作られた小物入れNUTS(SS)7,370円(税込)、岡山創業の帽子メーカー・襟立製帽所のSTYLE E19182(M)9,350円(税込)、デニムのハギレを使用したwarisasiのデニム・ハンプポケット440円(税込)、道具箱(深)2,530円(税込)、マスキングテープ各264円(税込)〜。

shop三宅商店

  • 住所:岡山県倉敷市阿知2-23-10 林源十郎商店2階
  • TEL:086-423-6080
  • 営業時間:10:00~18:00※12~2月の平日のみ 10:00~17:00/月曜休(月曜祝の場合は翌休)
  • ※営業時間は変更の可能性あり。最新情報はウェブサイトを要確認
  • ウェブサイト:shop三宅商店
地域の景観に馴染むミュージアムショップの外観。隣は倉敷で有名な喫茶店「エル・グレコ」

最後は、日本初の西洋美術中心の私立美術館「大原美術館」へ。モネの《睡蓮》、エル・グレコの《受胎告知》をはじめとした西欧近代美術の傑作から、熊谷守一氏などの日本近代美術作家、現代美術、民芸運動に関わった作家たちの作品など、幅広いコレクションが一堂に会する倉敷の歴史が詰まった美術館です。併設のミュージアムショップには、所蔵作品にまつわるオリジナルアイテムが揃っています。鑑賞後、気になった作品のグッズを家に持ち帰ることで、作品を目の前にした時の感動をいつでも思い返すことができます。

店内には所蔵作品にちなんだバラエティ豊かなアートグッズが揃っている
ミュージアムショップを見るまでが美術鑑賞の醍醐味

お店の中から集めてみたアイテムはこちら。
左から時計回りで、ジョヴァンニ・セガンティーニ「アルプスの真昼」一筆箋440円(税込)、バーナード・リーチの「鉄釉抜絵兎文大皿」の兎が描かれた手ぬぐい1,100円(税込)、大原コレクションのクロード・モネ「睡蓮」スカーフ1,760円(税込)、ジョルジュ・デスパニャ「幼児のはなをかむ若き母」のマスキングテープ330円(税込)、フェルディナント・ホドラー「木を伐る人」チェンジング定規495円(税込)。

大原美術館ミュージアムショップ

  • 住所:岡山県倉敷市中央1-1-15
  • TEL:086-422-0005
  • 営業時間:9:00〜17:15/月曜休
  • ※現在短縮営業中。最新情報はウェブサイトを要確認
  • ウェブサイト:大原美術館ミュージアムショップ
どこから撮っても絵になる美しい景色。江戸時代から続く情景に思いを馳せよう

お土産探しに興じていたら、あっという間に日が落ちる時間に。倉敷美観地区を離れる前には、最後のお土産、美しい夜景を心に刻むのを忘れずに。ミッドナイトブルーの夜空を照らす夜間景観照明のあたたかな光が、川面にゆらゆらと映る光景は、思わず息を呑むほど幻想的です。

倉敷美観地区

  • 住所:岡山県倉敷市中央1-4-8
    TEL:086-422-0542(倉敷館観光案内所)

「瀬戸内海のブルー」をはじめ、「ジーンズ」、「小谷ブルー」とさまざまな青が息づく岡山。旅のテーマに色を据えると、いつもの旅とは一味違う町の魅力と出会えるかもしれません。ぜひ自分だけの「青」を見つけに出かけてみてください。

  • 新型コロナウィルスの影響によりサービスの提供中止等の変更が発生する場合がございます。詳しくは各施設の公式ウェブサイトかお電話にてご確認ください。
  • 記載の内容は2021年8月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
ライター:Miwako Mori(Minimal)
写真:Seiji Ishigaki

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