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ANA Travel & Life

千と千尋の世界へ!
台湾、九份を訪れるなら夕暮れどきがベストタイム

2015.12.03ANAオリジナル

ANAオリジナル
九份

細い路地の階段に沿って建つ古い館に、提灯が灯るノスタルジックな風景。この写真を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは台湾にある九份(きゅうふん、台湾読みでジョウフン)という町の一角。台北から車で1時間ほど、近辺には特に見どころのない小さな町であるにもかかわらず、連日多くの観光客が詰めかける人気の町です。今回はその九份についてご紹介いたしましょう。

Text by
Naoko Sumita

かつて金の町として賑わった、山あいの集落

山あいの静かな村が一転、ゴールドラッシュの賑わいを迎えたのは清朝時代の終わりのこと。19世紀後半から20世紀前半にかけて、台湾全土から人々が集まり、九份は栄華を極めました。1900年代半ばには徐々に採掘量が減り、1971年についに閉山。九份はかつての静かな地方の村へと戻りました。

日本統治時代の建物や西洋建築が混在する九份の町並み
日本統治時代の建物や西洋建築が混在する九份の町並み

1989年、映画「非情城市」の舞台になったことをきっかけに再び注目を集めると共に、日本では、九份の町中にある建物が2001年公開の映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯婆婆の湯屋を彷彿させるとして話題に。日本統治時代に建てられた古い建物が残ることから、どこか懐かしい雰囲気が漂う町並みは日本人の琴線に触れ、今や台湾で行きたい観光地ナンバーワンとなりました。

あの景色を百倍キレイに見るには、訪れる時間がポイント!

さて、九份を訪れる人々がぜひ見たいと思うのが、提灯の灯るあの茶藝館の光景。そこで注意しなくてはならないのが、訪れる時間帯です。当然ですが、昼間は提灯がともっていないので、なんとなく殺風景な感じがしてしまいます。

茶藝館の名前は「阿妹茶酒館」。メインストリートの「基山街」を抜けてすぐの階段下にあります。

こちらが昼間の様子。まあ普通の風景です。

茶藝館の下の広場は、一日中世界各国から訪れる観光客で賑わう
茶藝館の下の広場は、一日中世界各国から訪れる観光客で賑わう

それが、夕暮れになるとこんな感じ。途端にメロウな雰囲気が漂います。これは、1月の午後5時頃撮影したもの。

日が完全に落ちる前の茶藝館。坂の途中の小さなスペースが撮影のベストポイント
日が完全に落ちる前の茶藝館。坂の途中の小さなスペースが撮影のベストポイント

すっかり日が落ちてしまうとこんな感じ。個人的には、日が完全に暮れる前の少し明るい時間帯がオススメです。

日が暮れてしまうと陰影がつきすぎるが、妖しい雰囲気は増すのでこれはこれで味わい深い
日が暮れてしまうと陰影がつきすぎるが、妖しい雰囲気は増すのでこれはこれで味わい深い

なので、午後2時~3時頃台北を出発し、3時~4時あたりに九份に到着、その後九份を散策し、夕暮れを楽しんだ後、九份で夕食、もしくは台北に戻り夕食を食べるというスケジュールが良いでしょう。
続いて、九份へのアクセスを具体的にご紹介します。

九份へのアクセス方法

台北と九份の間はおよそ40km。あらかじめツアーに含まれていない限り、ほとんどの人が下記のいずれかの方法で行くことになります。

  1. 1.現地発のツアーを利用
  2. 2.タクシーを利用
  3. 3.公共交通機関を利用

言葉の心配がなく、旅慣れない人でも安心なのが現地発のツアー。だいたい一人1600元~。午前発、正午頃発、午後発のものがあり、九份での滞在時間は、だいたい1時間半~2時間くらいに設定されているものが多いよう。主要なホテルを巡ってピックアップしてくれるもの、食事付きのものなど、様々なオプションがあるので、いくつかのツアーを比較して、自分にあったものを選びましょう。

時間に融通が利いて便利なのはタクシー。片道大体1000元程度。道が混んでいなければ約50分で到着します。台北のホテルでは九份までの定額料金を設けているところもあり、少し割高になりますが、ホテルから斡旋されたタクシー会社なので安心です。

ちなみに、ホテルで片道1500元のタクシーを頼んだとしても、行きの車内で「往復2000元でどうか?」などと交渉してくることがあります。個人で行く場合、九份からの帰りの足で苦労することが多いので、ここで上手に交渉しておくと後が安心です。往復で交渉すれば、町中でタクシーを拾ったのと最終的に同じくらいの値段に。タクシーは4人まで乗れるので、人数が揃えばオススメです。

最も安いのは公共交通機関。電車ならば「台北火車站」から「瑞芳火車站」まで、電車で40~60分、59元~。そこからバスに乗り換えて約10分、15元。値段は安いのですが、時間帯により電車とバスの乗り継ぎが悪いこともあるので、時間には余裕をもちましょう。

公共バスも人気の移動手段です。台北の繁華街「忠孝復興駅」の近くのバス停から1062番の「金瓜石」行きに乗れば九份まで乗り換えなし。料金は115元、乗車時間は1時間半~2時間。特に土日は混雑し、乗車に行列ができることもあります。また、台北に帰る人が集中する夕暮れ以降の帰りのバスはすさまじい混雑となります。旅慣れない人や家族連れなら別の手段を考えた方が良いかも知れません。

公共バスは高速道路を走るので全員着席が原則。そのため乗車できる人数が限られる
公共バスは高速道路を走るので全員着席が原則。そのため乗車できる人数が限られる

ところで、バス停付近で待っているとタクシーの客引きがやってきます。これは乗り合いタクシーの勧誘。一人200元~250元で、4人集まったら出発するというものです。これを上手く活用するのも手です。

九份の楽しみ方

さて、いよいよ九份に到着。バスやタクシーは、お土産屋さんや食堂が並ぶ基山街の手前で降車し、そこからは徒歩での散策になります。九份散策のスタートは、両脇にびっしりと店が並ぶ基山街から。強烈な臭いを放つ臭豆腐や、腸詰めなどのローカルフードに挑戦してみてはいかがでしょうか。

両側にずらりとお店が並ぶ基山街。お土産を買ったり、食べ歩きが楽しい
両側にずらりとお店が並ぶ基山街。お土産を買ったり、食べ歩きが楽しい

雑踏をしばらく進むと、商店街が途切れ、左右に階段が現れます。
左に下れば「千と千尋」の茶藝館がありますが、時間が早ければいったん左方向に上り「阿柑姨芋圓店」で名物の芋団子はいかがでしょうか?タロイモなどで作ったカラフルなお団子がごろごろと入ったお汁粉は、さほど甘くなくてほっとする味。

台湾といえど冬は寒いのでこれからの季節は温かい芋団子が格別
台湾といえど冬は寒いのでこれからの季節は温かい芋団子が格別

入り口は狭いのですが、奥には広いイートインスペースがあり、九份の眺めも楽しめます。

セルフサービスなので、購入したら奥へ。窓の外に九份の町並みが広がる
セルフサービスなので、購入したら奥へ。窓の外に九份の町並みが広がる

茶藝館でお茶を楽しむのも風情があります。台湾きっての観光地、九份にはお洒落な茶藝館が点在し、台湾の最高級茶をいただくことができます。基隆湾を見下ろす斜面に建つ「水心月茶房」は、美味しいお茶、お洒落な雰囲気、絶景が楽しめる、三拍子揃った茶藝館。ちょっとお高いのですが、こんなところで優雅に夕暮れを待つのもステキです。

喧噪から離れて午後のひとときをのんびり過ごすのも、九份の贅沢な楽しみ方
喧噪から離れて午後のひとときをのんびり過ごすのも、九份の贅沢な楽しみ方

やがて陽が暮れ、提灯に灯りがともりはじめます。昼間の雰囲気も良いですが、やはり灯りがともると美しい!

階段を上ったり下りたりして、存分にノスタルジックな雰囲気を満喫しましょう。

とにかくいつもすごい人!階段は急なので足元に気をつけて
とにかくいつもすごい人!階段は急なので足元に気をつけて

ちなみに九份は雨の多いエリア。台北が晴れていても、九份は雨ということもままあります。

九份は雨でより一層美しさを増す。妖艶な雰囲気が漂う阿妹茶酒館
九份は雨でより一層美しさを増す。妖艶な雰囲気が漂う阿妹茶酒館

霧雨に煙る九份もまた風情がありますが、雨具は忘れずに!

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