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    出典 : pixta_3464650

    掲載日:2020.09.14

    【獣医師監修】犬は人間より熱中症にかかりやすく要注意! 予防法を心得て

    犬は体熱を放出するのを得意とする動物ではないため、人間より熱中症にかかりやすいので要注意。日々の生活はもちろん、旅行中にも熱中症にならないように万全の予防策を取りましょう。犬が熱中症になりやすいシチュエーション、症状や対処法も解説します。

    犬の熱中症の原因や初期症状は?

    犬の熱中症の原因や初期症状は?
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    犬は人間のように全身から汗を出して放熱できず、主には口を開けてハァハァと呼吸をするパンティングによってしか体外に熱を放出できません。
    そのため、体に熱が溜まりやすく、人間よりもずっと熱中症にかかりやすいということを飼い主さんは肝に銘じておきましょう。
    特に、ブレンチ・ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、シー・ズー、ボストン・テリアなどの短頭種、体温調節が成犬より苦手な子犬や老犬、肥満の犬は、熱中症のリスクが高いので要注意です。

    熱中症とは、高い気温や湿度による熱障害で生じる全身性の病的な症状です。
    熱中症は症状が悪化していくスピードが速く、ショック症状を起こせばそのまま命を落とすのが恐ろしいところ。
    予防をすることと、初期症状を見逃さずすぐに対処するのが重要です。

    犬が熱中症にかかった場合、初期症状として挙げられるのは、ハァハァと激しいパンティング。
    体内の酸素濃度が低下して舌が紫っぽくなっている(チアノーゼ)場合もあります。

    犬の熱中症の応急処置と対処法(冷やす場所など)

    愛犬の呼吸が荒くなっている初期症状に気付いたら、すぐに涼しい場所に移動してください。
    旅行中でマイカーがあれば、車内のクーラー(エアコン)の温度を可能な限り下げて愛犬の体を冷やしてあげましょう。

    保冷剤を持っていたら、後肢の付け根の鼠径部や首周りなどの太い血管が通っているところを冷やすようにしてください。
    旅行中なら、コンビニやドラッグストアなどで氷を購入して保冷剤の代わりにしましょう。
    保冷剤や氷がなければ、濡れタオルを首に巻いてください。

    熱中症の症状がさらに進行すると、目の充血やよだれが見られるようになります。
    この段階では、とにかく愛犬の体を冷やす処置に徹してください。
    ドッグランや公園などにいる時であれば、全身に水道水をかけ続けてあげるのもひとつの方法です。
    自宅やホテルの室内では、水を溜めた浴槽で体を冷やすのも良いでしょう。

    もし愛犬が使える体温計を持っていたら、直腸で体温を測ってみてください。
    40度を超えているようならば、すぐに動物病院へ。

    体温が上昇して胃腸の粘膜がただれてくると、下痢、嘔吐、血便などの症状が出ます。
    この段階では、もう、飼い主さんによる改善処置は困難になってきます。
    体を濡れタオルなどで包みながら、緊急で動物病院に向かってください。

    犬の熱中症の病院での治療・処置方法

    犬の熱中症の病院での治療・処置方法
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    熱中症がさらに重症化すると、脱水症状が進行し血液が濃縮して痙攣や失神が起こります。
    そのまま無処置でいると、多臓器不全を起こして死亡する危険性が高まります。

    熱中症を根本的に治療する薬などは存在しません。
    動物病院でも、対症療法を行いながら犬の回復を待つことになります。
    獣医師が熱中症の犬にするすぐに行う処置としては、脱水症状改善のための輸液です。
    また、熱中症で多臓器に影響が出ていることもあるので、血液検査などにより身体の状態を把握した上で、それに対する治療を行います。
    重度の熱中症の場合、急性腎不全、播種性血管内凝固、脳障害などが起こることがあります。

    犬の熱中症の死亡リスクや後遺症は?

    熱中症を発症して死亡するリスクが高いのは、体力が十分ではない子犬や老犬です。
    成犬でも、マズルが短く放熱を行いにくい短頭種や基礎疾患を抱えて体力が落ちている場合は、死亡リスクが高めなので、熱中症にならないように予防に努めましょう。

    また、熱中症が治っても、腎障害、肝障害、脳障害といった後遺症が残るケースもあります。

    【室内】熱中症の予防対策・グッズ・注意点

    人間よりも、犬ではさらに、湿度の高い室内で熱中症になりやすいという特徴を見逃すことはできません。
    犬の放熱には、鼻や口から冷たい空気を吸い込むことが重要な要素。
    扇風機は湿度を下げることができず、冷たい空気を犬の鼻に送り込めないため、犬にはそれほど有効ではないことを覚えておきましょう。

    室内での熱中症予防に必須なのが、エアコン(冷房)です。
    室温は、短頭種であれば、愛犬が過ごす場所が21~23度程度になるようにしましょう。
    それ以外の犬でも、28度以上には設定しないようにしたいものです。
    なお、エアコンは除湿設定にせず冷房設定であっても、室内の湿度は下がるので愛犬は快適に過ごせます。

    室内でおすすめの冷却グッズとしては、アルミマットが挙げられます。
    触れるとひんやりして、その上に愛犬がお腹や鼠径部を付けて寝ると体温を下げる効果があります。

    【屋外】熱中症の予防対策・グッズ・注意点

    【屋外】熱中症の予防対策・グッズ・注意点
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    自動車の中で留守番をさせられた犬が熱中症になるケースが、あとを絶ちません。
    特に、春先や秋口など、暑くない時期に飼い主さんが油断をしてしまう事例が多数あります。
    曇りの日であっても、木陰に停車しても、窓の上部を少しだけ開けていても、車内の温度は急上昇します。
    また、飼い主さんがいない不安感から愛犬はハァハァと呼吸が荒くなりがち。
    旅行中など、どんなシチュエーションであっても、愛犬を車内に残して出かけるのは厳禁です。

    梅雨の時期から秋口にかけて、屋外を愛犬と歩く際は、保冷剤の持参を。
    保冷剤を仕込めるバンダナやハーネスなど、熱中症対策グッズも数多く市販されています。
    また、ハンカチに包んだ保冷剤を、散歩中の信号待ちのタイミングなどで愛犬の鼠径部にあてて体温の上昇を防ぐと良いでしょう。
    冷感ウェアを着せれば、お出かけ先での愛犬の抜け毛の飛散量を軽減できてマナー面でも役立ちます。

    もちろん、外出中は愛犬にこまめな水分補給をさせてあげてください。
    外出先での飲み物は、水がなければ飼い主さんが飲む麦茶などでも問題ありません。

    まとめ

    まとめ
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    人間のように汗をかいて体温を下げるという即効性のある体温調節システムを持っていない犬は、熱中症になりやすいので日常生活でも旅行中でも注意が必要です。
    熱中症は急速に悪化して、愛犬の命を奪う危険性が高いので予防が肝心。
    人間とは違い、犬には塩分補給は予防として推奨されません。
    温度と湿度の管理と体温上昇を防ぐ対策が重要です。
    エアコンや熱中症対策グッズを活用するなどして、室内外を問わず熱中症対策を万全に行ってくださいね。

    ライター:臼井 京音 Kyone Usui
    監修者:箱崎 加奈子(獣医師)

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