
電子レンジやエアコン、ベッドやテレビもある快適なキャビン

キャンピングカーとは、簡単な給水・調理設備やベッドを搭載した、宿泊する機能のある車のこと。
車の大きさや搭載された設備や機能などによりさまざまなタイプのものがあり、中には特別な免許をもっていないと運転できないものがあります。
今回、お話をうかがったペット専用レンタカーの「Pet-RV」で提供しているのは、いずれもロータス社のキャンピングカーをペットと一緒に利用できるようにカスタマイズしたもので、普通免許(オートマ可)を持っていれば、誰でも運転することができます。

Pet-RVの室内キャビンはこんなふうに、予想を超える広々とした空間。
昼間はリビングルームのように、夜は快適なベッドルームとして使うことができます。
車内にはエアコンやテレビ、電子レンジやFFヒーター(エンジンを止めても使えるヒーター)まで装備されているので、1年中、季節や天候を問わず快適に過ごすことが可能。

走行中は、安全確保のため愛犬をケージに入れるか、ペット用シートベルトの装着が必須ですが、停車中はリードを外してキャビンの中で自由に過ごさせることもできます。
自宅にいるときのように飼い主さんと一緒にご飯を食べたり、テレビを観たりして寛げるので、愛犬たちもどこかリラックスした表情です。
キャンピングカーだから叶う「3つの自由」
Pet-RVを運営するPet-RV株式会社の代表取締役社長・藤野宇一郎さんによると、キャンピングカーでの旅は、愛犬と飼い主さんに「3つの自由」を与えてくれるといいます。
① 時間の自由
チェックインやチェックアウトの時間、食事の時間などを気にせず、マイペースで旅行ができます。
お腹が空いたら車を止めて食事をし、眠りたいときに眠って、起きたい時間に起きる…そんな気ままな旅を楽しみたい方には、キャンピングカーの旅がぴったりです。
キャンピングカーさえ借りておけば、出発時間も自由。
金曜日の夜に仕事を終えてから出発すれば、渋滞に巻き込まれる確率も低いので、目的地の近くまで行って仮眠をとれば、朝から観光やレジャーを楽しむことができます。
移動時間を有効活用して目一杯休日を楽しみたい方にも、キャンピングカーの旅はおすすめなのです。
② 場所の自由

キャンピングカーで叶う2つ目の自由は「場所の自由」。
愛犬との泊りがけの旅行では、とにかく愛犬と一緒に利用できる宿泊場所探しやレストラン探しが大変。
軽井沢や伊豆のように愛犬と一緒に利用できる宿やお店が多い場所は別として、ペットツーリズムがまだ浸透していない地域では、なかなか条件にあう宿や店がみつかりません。

でもキャンピングカーなら、そんな心配は御無用。
宿の手配やレストランの予約がいらないので、思い立ったらすぐに、どこにでも好きな場所に出かけることができます。
食事も、旅先の市場やスーパーなどで調達してきてグランピング風に楽しんだり、天気が悪ければ車内で食べることが可能。
お店でたべるよりもリーズナブルに気楽に、しかも愛犬と一緒に楽しむことができます。

③ 観光の自由

宿泊や食事の制限がないので、好きな場所にいけるのもキャンピングカーの魅力。
これまで「愛犬と泊まれる宿がないから」という理由で敬遠していたエリアにも、キャンピングカーなら気軽にでかけることができるので、観光する場所を選ぶ自由も広がりますね。
ツアー客などが来る前の早い時間に到着すれば、余裕をもって観光できるメリットも。
また、車で走っている間に、思いがけない美しい景色の場所を見つけたら、そこでゆっくり過ごしたり、条件が許せばそこに停車して一夜を過ごしたりすることも可能。
自分だけのお気に入りの観光ルートを作ることもできそうですね。
- Pet-RVのレンタルキャンピングカーは、2WDの車両なので、常時雪のある地域や雪山などへの観光はできません。
キャンピングカーの醍醐味を味わうなら、2泊3日は確保を

では、愛犬とのレンタカー旅の初心者には、どんなルートがおすすめなのでしょうか?
藤野さんのおすすめは、東京湾フェリーを使う2泊3日の旅。
まずは、Pet-RVのある神奈川県の藤沢を出発して同じ神奈川県の横須賀市にある久里浜港へ。
ここで東京湾フェリーに乗ると、わずか40分で対岸の房総半島・千葉県富津市の金谷港に到着。
陸路で移動するよりもはるかに短い時間で房総半島に行くことができます。
自然と温暖な気候に恵まれた房総半島には愛犬も一緒に楽しめるスポットがたくさん。
果物狩りやバーベキュー、日帰り温泉や道の駅めぐりを楽しんだり、海岸でぼーっと過ごすのもいいですね。

もちろん1泊2日でも十分楽しめますが、藤野さんによると「キャンピングカーの旅ならではの気ままな楽しさを味わうなら、少なくとも2泊3日を確保するといいですよ。キャンピングカーを借りに行ったり返しに行ったりする時間を考えると、1泊2日だと時間が足りなくなってしまいますから」とのこと。
たまの休日、しかもせっかくのキャンピングカーの旅ですから、いつもより時間に余裕をもってじっくり愛犬との時間を楽しみましょう。
マナーとルールを守ることが、自由と安全の基本
自由気ままに楽しめるキャンピングカーの旅ですが、もちろん交通ルールを守ること、周囲への配慮をすることは欠かせません。
たとえば、愛犬の排泄物を公共の場所に捨てたり、長時間の停車が認められていない場所で夜を明かしたり、許可されていない場所でキャンプをしたりするのは厳禁です。
特に最近各地に増えている「道の駅」は車を停めやすいですが、そもそもこの場所は長時間停車したり夜を明かしたりする場所ではありません。
道の駅のトイレで洗い物をしたり、ペットに水を飲ませたりするのは絶対に避けましょう。
キャンピングカーで車中泊できる場所は、全国に次々とオープンしています。
電源確保ができる「RVパーク」や日本カーツーリズム推進協会の提案する停泊スポットなど、事前に目星をつけてから出発すると安心です。
おわりに

言うまでもなく、愛犬の安全を守るのは飼い主さんの責任です。
愛犬には常に目をくばり、駐車場や宿泊中のサイトなどで思わぬ事故やトラブルに巻き込まれないよう、十分注意してください。
Pet-RVでは、日帰りプラン(9時~19時まで)の設定もあるので、運転に自信がない人は、まずは日帰りで近場へのおでかけに利用してみて、運転に慣れるのもおすすめです。
愛犬とずっと一緒に過ごす旅を実現できる気ままなキャンピングカーの旅、いつもの旅とはひと味もふた味も違う、新しい旅の形として、これから日本でも定着していきそうです。
みなさんも、ぜひ一度お試しください。
<DATA> ペット専用レンタルキャンピングカー「Pet-RV」
【住所】〒252-0812 神奈川県藤沢市西俣野1888-1
【電話】0466-47-4500
【営業時間】9:00~19:00、 電話受付は10:00~18:00
【定休日】なし
【基本料金】
(平日):1日(9時~19時)20,900円(税込)
夕方貸し出し午前返却(16時~翌12時)10,450円(税込)
(土日祝日):1日(9時~19時)27,500円(税込)
夕方貸し出し午前返却(16時~翌12時)13,750円(税込)
※ハイシーズン料金あり。詳細は公式HPでお確かめください。
【アクセス】電車の場合:小田急江ノ島線「善行」駅から車で約10分/車の場合:都心から首都高、第三京浜を経て約1時間
【公式HP】https://www.pet-rv.com/