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働く人の出張めし
~広島で必ず食べるべき地元限定グルメ6軒~

2018.05.24ANAオリジナル

ANAオリジナル
働く人の出張めし~広島で必ず食べるべき地元限定グルメ6軒~

出張先での楽しみといえば、現地でのごはん。仕事が目的とはいえ、せっかく地方へ来たのならご当地のおいしいものを食べて帰りたいですよね。しかも、地元の人も通う穴場や名店のグルメにありつけたらなお最高! そこで、日本を飛び回る忙しいビジネスパーソンに代わって出張先での昼&夜ごはんをナビゲート。今回は中国地方の最大都市、広島で食べたい絶品出張めしを紹介します!

Photo by
sono(bean)
Text by
Ayano Sakai(verb)

あの食材を意外なアレンジで食す! ランチで行きたい"変わり"広島グルメ

広島といえば路面電車が走る風情溢れる街並みも魅力!
広島といえば路面電車が走る風情溢れる街並みも魅力!

瀬戸内海の魚介類に広い山々で育った野菜など、食材に恵まれた広島はおいしいものだらけ。代表的なご当地グルメといえばお好み焼や牡蠣。ですが、ほかにもさらに地元に根づいた局所的なB級グルメや他県では見かけない意外なアレンジ料理など、独自性の高いローカルグルメが点在します。そこで、食べるまで味が想像できない広島生まれの絶品"変わりグルメ"を紹介!

西区のソウルフード! 「ホルモン天ぷら」と「でんがく汁」

西区のソウルフード! 「ホルモン天ぷら」と「でんがく汁」

広島の中心街から車で15分、路面電車で30分ほどの場所にある広島市西区。のどかな住宅街が広がるこのエリアに、味も食べ方も驚愕のB級グルメがあると聞いて訪れたのがこちら、「あきちゃん」。看板には「中華そば、天ぷら」と書かれてあり一見ラーメン屋のような佇まいです。

ドーンと置かれた、ど迫力の包丁とまな板!

テーブルの上をよく見ると…
テーブルの上をよく見ると…

ところが店内に入ると見慣れない光景が…! 各テーブルの上には包丁とまな板が。え、なぜ? どうして?? 実は、この包丁とまな板がウワサのB級グルメと大きく関係しているのです。

テーブルに平然と置かれた包丁とまな板にど肝を抜かれます
テーブルに平然と置かれた包丁とまな板にど肝を抜かれます

店の看板にあった「天ぷら」とは海老や野菜のそれではなく、実はホルモンを天ぷらにしたもの。何を隠そうこれが西区生まれのB級グルメ。

安佐南区出身の店長の谷中仁美さん。同じ市内ながらホルモン天ぷらの存在を知らなかったそう!
安佐南区出身の店長の谷中仁美さん。同じ市内ながらホルモン天ぷらの存在を知らなかったそう!

「昔この界隈には屠殺場があり新鮮な内蔵が手に入りやすく、それをおいしく食べるためにこの地域の方たちが天ぷらにしていたそうです。そんなルーツがあり、今はこの地区に限り何軒かのお店でホルモン天ぷらを提供していて、そのひとつがこの『あきちゃん』です」(店長・谷中さん)

包丁とまな板は、天ぷらが大きくて食べづらいから食べやすく自分のサイズに切って食べてもらうため。「初めていらっしゃるお客さんはテーブルを見て驚かれる方が多いですね(笑)」。と谷中さん。

作り置きはせず注文が入ってから揚げてくれるから、いつも出来立てを味わえる
作り置きはせず注文が入ってから揚げてくれるから、いつも出来立てを味わえる

いろんな部位を天ぷらで食べ比べ!

焼肉や串焼き、煮込みは食べたことがあるけどホルモンの天ぷらは初体験! センマイ、シロニク、ハチノス、ビチ、ここまではすべて胃。オオビャク(大腸)、チギモ(脾臓)と種類豊富で大きさは1本10cm程度、値段は120~130円。チギモはレバーのような食感でハマる客も多いそう。お手頃価格なので、いろんな部位を食べ比べできます。揚げたてを提供するため、混雑時は時間がかかることもあるのであしからず。

ホルモン天ぷら
ホルモン天ぷら
食べやすくひと口サイズに切り分ける
食べやすくひと口サイズに切り分ける

ホル天の旨さを引き出す特製の酢醤油ダレ

カラリと揚がったホル天を、店特製の酢醤油ダレにつけて食べるのですがこのタレがまた絶品! お好みで粉唐辛子を入れると適度な辛さと程よい酸味で、脂の乗ったホルモンをあっさりいただけます。

店ごとに個性が際立つホル天のタレ。「あきちゃん」は酢醬油ベースでさっぱり風味
店ごとに個性が際立つホル天のタレ。「あきちゃん」は酢醬油ベースでさっぱり風味

サクッとした食感に柔らかな弾力と噛むほど溢れる旨み。包丁でカットして食べる作業も楽しく次々に箸が進みます。あ~昼からビールが飲みたくなる!

「でんがくうどん」530円。飲み過ぎた翌日の胃にも優しい、コク深くもあっさりとした味わい
「でんがくうどん」530円。飲み過ぎた翌日の胃にも優しい、コク深くもあっさりとした味わい

透き通ったスープに旨みが凝縮!麺と相性抜群のでんがく汁

そしてホル天と一緒にぜひ頼みたいのが、もうひとつのソウルフード「でんがく汁」。でんがくとはホルモンのことで、ホルモンで出汁をとった塩ベースの汁もの。口当たりはあっさりですが、旨みがしっかり染み出ていてひと口、もうふた口と止まらなくなるおいしさ。

「キレイに下処理したホルモンを使っているから、スープが透き通って出汁もおいしくなる」のだそう。でんがく汁にうどんやラーメンを入れて食べるのも定番なんだとか。

料理の仕込みは初代の大ママとスタッフのひとりが担当。この日は店に大ママはいませんでしたが、お昼の時間帯はカウンターに立っていることもあるそうなので運が良ければ会えるかも。店長の谷中さんの親しみやすい明るいキャラもあって、ひとり客や女性客も入りやすくておすすめです。

昼はホル天ランチ、夜は居酒屋メニューも加わるので時間が許せばホル天とビールで1杯!もぜひ。ほのぼのとした雰囲気のなか、これぞ広島ローカルなB級グルメをご賞味あれ。

お昼は「ラーメンセット」730円や「でんがくうどんセット」730円などもあり(13時までランチ価格で提供)
お昼は「ラーメンセット」730円や「でんがくうどんセット」730円などもあり(13時までランチ価格で提供)
あきちゃん
住所:広島県広島市西区福島町1-15-5
電話番号:082-296-2821
営業時間:11:00~14:00、17:00~21:00/木曜休

ちょっと贅沢な牡蠣三昧ランチと、牡蠣×リンゴの名物グラタン

ちょっと贅沢な牡蠣三昧ランチと、牡蠣×リンゴの名物グラタン

広島に来たら必ず食べたい牡蠣料理。生もおいしいけど焼きもフライも食べたいし、煮込みも炊き込みごはんも捨てがたい…。時間のない出張族にとって現地での1食は超貴重。ひとつに絞りきれないときは、少し奮発して全部食べてしまいましょう!

かき船を思わせる川の上のレストランで優雅にランチ
かき船を思わせる川の上のレストランで優雅にランチ

そんな贅沢が叶うのが、原爆ドーム近くにある「かき船かなわ」。地元では言わずと知れた牡蠣料理の有名店で、川に浮かぶ屋形船のような造りが印象的。そもそもこの辺りには、江戸時代に広島の牡蠣養殖業者が牡蠣を大阪の川岸まで運んで直売していた歴史があり、昭和初期には広島市内でも多数のかき船が営業していたそう。創業150年の「かなわ」は、そのかき船の草分け的存在です。

老舗の牡蠣料理専門店で大人なランチ

平成27年に移転リニューアルした店舗は、個室のある2階「和久」とテーブル席の1階「瀬戸」で分かれ、落ち着いた空間で川を眺めながらゆったりと食事を楽しめます。

「牡蠣御膳」4,104円。牡蠣料理のほかに小鉢や茶碗蒸し、お味噌汁、デザートが付く
「牡蠣御膳」4,104円。牡蠣料理のほかに小鉢や茶碗蒸し、お味噌汁、デザートが付く

今回紹介するのは1階「瀬戸」で提供している「牡蠣御膳」。一番人気のランチメニューで、焼き牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣の煮物、牡蠣めしが付く牡蠣三昧を楽しめるセット。ひとつのセットに牡蠣が合計8個も盛り込まれています。

牡蠣めしがお替り自由!

ぷりぷりの牡蠣と牡蠣エキスが染み出たごはんが美味!
ぷりぷりの牡蠣と牡蠣エキスが染み出たごはんが美味!

なんと、ランチセットの牡蠣めしはおかわり自由といううれしいサービスも! もちろん牡蠣の品質もお墨付き。かなわの牡蠣は、瀬戸内海でも有数の清浄海域である広島県大黒神島深浦で作られており上質で安全。身が締まっていて、小ぶりながらも旨みがぎゅっと凝縮しており、食べたとき口いっぱいにその旨みと上品な甘さが広がります。季節問わず、安定したクオリティの牡蠣を1年中味わえる点もかなわが支持される所以です。

ありそうでなかったおいしさ!「牡蠣とりんごのグラタン」

「牡蠣とりんごのグラタン」1,620円
「牡蠣とりんごのグラタン」1,620円

そしてかなわに来たらぜひ食べたいのが「牡蠣とりんごのグラタン」! リンゴを半分くりぬき、そこに牡蠣とリンゴの果汁とホワイトソースを流し込んで焼き上げたかなわの名物料理。ミルキーな牡蠣と乳製品の相性は言わずもがなですが、牡蠣の旨みとリンゴの酸味が驚くほどマッチしていて新感覚のおいしさ。ワインやシャンパンとの相性も良さそう!

春は川沿いの桜が満開に! 初夏は青々とした新緑が窓の向こうに広がる
春は川沿いの桜が満開に! 初夏は青々とした新緑が窓の向こうに広がる

料理はもちろん、川を眺めながら優雅に食事を楽しめるロケーションも最高。慌ただしい出張の合間に、仕事を忘れてゆったりとした時間を過ごしたい気分のときにうってつけです。

かき船かなわ

いつものランチより少し値が張りますが、料理の内容とこの空間を考えれば大満足。旅情気分に浸れる、ちょっと大人な贅沢ランチを愉しんでみてはいかがでしょう?

かき船かなわ
住所:広島県広島市中区大手町1丁目地先
電話番号:082-241-7416
営業時間:<和久>11:00~14:00 L.O. 17:00~20:00 L.O. <瀬戸> 11:00~14:30 L.O. 17:00~21:00 L.O./無休

ラーメン通も唸る隠れ広島グルメ! さんまラーメン

さんまラーメン

尾道ラーメンや汁なし坦々麺など、ご当地ラーメンが複数ある広島。豚骨しょうゆ味に中細麺の組み合わせが広島ラーメンの主流ですが、魚介系ラーメンを出す店も増えつつあります。そんな中、際立った個性を放っているのが「ふじもと」です。

水曜の夜はお好み焼屋を展開。そのため店内中央に鉄板が置いてある
水曜の夜はお好み焼屋を展開。そのため店内中央に鉄板が置いてある

スープの出汁がさんま!

「ふじもと」のラーメンはいわゆる魚介ベースにジャンル分けされますが、なんとスープの出汁がさんま。このさんま出汁のラーメンが、ほかの魚介系とは一線を画す味わいとのことで広島市民や全国のラーメン通の間で注目されています。

店内に入ると、ん? 「さんま」以外に「ほたて」「えび」「まぐろ」「あさり」もある
店内に入ると、ん? 「さんま」以外に「ほたて」「えび」「まぐろ」「あさり」もある
「さんま醬油らーめん」900円
「さんま醬油らーめん」900円

見た目とは裏腹に意外とすっきり!

さんまラーメンは背脂多めのスープにちょこんと乗ったうずら卵が特徴的。見た目はかなりこってり濃厚そう。さんまは脂ノリがいいからスープもしつこいのでは? という予想に反し、食べてみるとそこまでのクドさはなく、味は豚骨醬油。

が、口にふくんで少し遅れてからふわっとさんまの風味が漂い、意外にもすっきりとした味わい。その奥ゆかしい存在感が実に絶妙で美味! 魚介豚骨系ラーメンによくある、最初にガツンと来る魚介出汁とは全く異なったアプローチのありそうでなかった味わいです。

薬味の玉ねぎがいい脇役に。麺は製麺所特注の中太麺
薬味の玉ねぎがいい脇役に。麺は製麺所特注の中太麺
玉ねぎ、赤辛子玉ねぎ、焦がしたニンニクの粉末などの薬味や調味料とも相性抜群。味変を楽しめる
玉ねぎ、赤辛子玉ねぎ、焦がしたニンニクの粉末などの薬味や調味料とも相性抜群。味変を楽しめる

"ふじもとインスパイア系"も続々登場

しかし、なぜまたさんまでラーメンを作ろうと思ったのでしょうか?

「広島にはおいしいラーメン屋がたくさんありますから、そこで生き残るためには他店とは違うことをしようと。そしたらたまたま、材料の仕入れ先から秋刀魚節があるよ、と言われてそれを使ってみたのがきっかけなんです」(店主・藤本さん)

オープン当時の15年前は、広島に魚介ベースのラーメンはまだなく、さらにさんま出汁ということも手伝って口コミで広がっていったのだとか。その後、「ふじもと」に影響を受けた魚介系ラーメン店が次々に誕生。今では"ふじもとインスパイア系"の店も存在し、「ふじもと」は広島魚介系ラーメンの元祖ともいわれています。

出汁は隠れメニューで鮭もあり。こちらは丸みのあるマイルドな味わい
出汁は隠れメニューで鮭もあり。こちらは丸みのあるマイルドな味わい

「目指すのはお寿司屋さんみたいなラーメン屋」

さんまのほかにもいろいろな出汁を用意しているのは、「お寿司屋さんみたいなラーメン屋をやりたかった」から。「これだけ出汁の種類があれば、どれか好きなものが1つは見つかるでしょ」と、藤本さん。そんな想いからスープのベースも醬油か塩を選べ、ラーメンのほかにもりそば、まぜそばも用意しています。

「もりそば(えび)」850円。ラーメンスープをさらに凝縮させたつけ麺。海老はムキ身のみで出汁を取る
「もりそば(えび)」850円。ラーメンスープをさらに凝縮させたつけ麺。海老はムキ身のみで出汁を取る

近所の住人をはじめ、今では県外や遠方からも「ふじもと」のラーメンを求めて訪れる人も多いそう。中心街から少し離れていますが、ラーメン好きはもちろん、ラーメン好きならずともわざわざ足を運ぶ価値大ですよ!

らーめんふじもと
住所:広島県広島市西区新庄町5-7
電話番号:082-241-7416
営業時間:<ラーメン>火曜~日曜11:00~15:00、土曜11:00~15:00、18:00~20:00 <お好み焼>水曜18:00~20:00/月曜休
※「ANAの飛行機で○○から来ました」とスタッフに伝えた方に、オリジナルの「さんまソース」500円を300円でご提供(数がなくなり次第終了)

個性的だけど食べるとほっとするような、親しみと温かみを感じる隠れ広島グルメの数々。ここでしか食べられない味わいを昼から堪能してみては?