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【空飛ぶレストラン】おいしい機内食はどうやってつくられる?ANAの機内食工場ANAC(ANAケータリングサービス)へ潜入!

2016.10.20ANAオリジナル

ANAオリジナル

空の旅の楽しみといえば機内食。なかでもANAの機内食は国内外のトップシェフやお酒・コーヒーの達人たちとANAのシェフがタッグを組み、極上の機内食を追求するプロフェッショナル集団「THE CONNOISSEURS(ザ・コノシュアーズ)」を編成したり、SNSを使ってお客様自身が食べたいメニューを直接投票する「機内食総選挙」を開催したり、趣向を凝らしたメニューが「機内食の枠を超えている」と話題を集めています。そんな機内食は誰がどこでどうやってつくっているのでしょうか。ANAの機内食を手がけるANAC(ANAケータリングサービス)を直撃しました。

Text by
Shifumi Eto
Photo by
Masashi Yoshikawa

ANAの国際線の機内食製造の主基地、成田工場へ

成田空港へ向かう特別車両がずらりと並んだ「ANAC(ANAケータリングサービス)」成田工場
成田空港へ向かう特別車両がずらりと並んだ「ANAC(ANAケータリングサービス)」成田工場

ANAのフライトで提供される機内食は、グループ会社の「ANAC(ANAケータリングサービス)」が作っています。ANACの拠点は、本社機能を備えた「羽田」、2011年に操業を開始した「川崎工場」、1989年に操業しANAの国際線の主基地として機内食を提供してきた「成田工場」の3カ所。それぞれに役割が異なり、「羽田」では、主に国内線の飲料や機内サービス用品を保管・搭載、「川崎工場」では、羽田空港から出発する国際線と国内線の機内食1日およそ1万1900食を手がけています。今回訪れたのは、主に国際線に搭載される機内食を製造する「成田工場」。その数1日あたり約1万2300食と言います。早速、内部を見学してみましょう。

安心・安全な機内食づくりは徹底した衛生管理から

……と言っても機内食工場は、そんなに簡単にお邪魔できる場所ではありません。機内食と聞くと、つい華やかなメニューに目がいってしまいますが、ANACが何よりも重視しているのが「安心・安全な機内食の提供」です。1度でも食中毒などの事故を起こせばお客様の信頼を失い、機内食を提供できなくなります。

そんなわけで工場内に入るには、まず健康に関する質問表に答えなければなりません。熱があったり風邪をひいている場合は、たとえ取材チームといえども工場に立ち入ることは許されないのです。健康状態のチェックをクリアしたら、次は2重の帽子にマスク、手首がゴムでぴったり締まりほぼ全身を覆う使い捨ての白衣、さらにはズボンの足首を留めるアンクルバンド、さらに靴カバーを身につけます。髪の毛はもちろん体毛の1本、ホコリひとつ落とさないよう全身を包囲して、ようやくエントランスへ。そうそう、ピアスなどのアクセサリーや腕時計といった装飾品も、あらかじめすべて外さなければなりません。

工場内に入るために準備。露出しているのはほぼ目だけの状態に
工場内に入るために準備。露出しているのはほぼ目だけの状態に

さらに入り口で2度の手洗いとエアシャワーを浴び、靴の裏まで消毒して、ようやく内部への潜入に成功です。

最後はエアシャワーで全身のホコリを落として準備完了
最後はエアシャワーで全身のホコリを落として準備完了

まずは「調達」エリアを目指します。

外部と唯一接触する「調達エリア」には独自の工夫がいっぱい

搬入された食材の温度管理や品質の検査を行うのが「調達」エリアです。ここは工場内で唯一、外部の人やモノと接触する場所。搬入業者さんも、取材陣が着用しているような全身カバーを着用し、衛生管理を徹底してからでないと中に入れないそうです。運ばれた食材はここで専用のBOXに移し替えられます。これは万が一ダンボールなどの梱包品に虫の幼虫や卵、ゴミなどが付着していたとしても、それらが内部に入るのを防ぐため。ちなみに入り口部分のライトはオレンジ色です。

工場内で唯一ここだけオレンジ色の蛍光灯で照らされている
工場内で唯一ここだけオレンジ色の蛍光灯で照らされている

虫はオレンジ色を認識しづらく、虫が集まりにくくする効果があるそう。このオレンジ色の蛍光灯とビニールカーテンにすることで虫の侵入を防いでいます。

次は「プレパレーション(下ごしらえ)」エリアに進みます。