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    掲載日:2024.11.01

    海外年越しカウントダウンの達人に聞く!その瞬間が一生の思い出になる都市5選

    厳かに新年を迎える日本の大みそかも良いですが、カウントダウンを盛大に祝う海外での年越しはきっと一生の思い出になるでしょう。今回はこれまで15回ほど海外で年越しをしてきたというカウントダウンの達人、旅ライターの渡辺由布子さんに、おすすめの5都市をご紹介いただきます。

    世界中の方たちと特別な瞬間を共有できる

    紅白歌合戦と除夜の鐘とともに、静かに厳かに新年を迎える日本の大みそかとは違い、海外の国々の中には、夜空に花火が打ち上がり、街全体が多様な人々でにぎわうパーティー会場になるほど、華やかにカウントダウンを盛り上げて、年越しを祝うカルチャーを持つ地域が多くあります。世界中の方たちと特別な瞬間を共有できることがカウントダウンの醍醐味です。

    筆者も年に一度の特別な瞬間を求めて、これまでさまざまな都市で年越しを経験してきましたが、その都市ごとに特徴があり楽しみ方も多様です。今回は、年末年始の旅におすすめの5都市をピックアップ。カウントダウンを中心におすすめのニューイヤートリップをご紹介します。

    台北:気軽に参加できる初心者にもやさしいカウントダウン

    「台北101」から噴き出すように打ち上がるニューイヤー花火

    海外カウントダウン初心者の方におすすめしているのは台北です。

    台北は台湾の中心地で、近代的な都市の中に屋台などが並ぶ路地がある懐の深い都市。そんな台北のカウントダウンは街のランドマークである「台北101」で行われる花火で新しい年の訪れを祝います。2005年からスタートして、今年で20回目となるそう。

    日本からはわずか4時間、時差は1時間なので、とにかく気軽に参加できるのが台北のカウントダウンの特徴。たとえば当日の午後に成田空港を出発する便に飛び乗ったとしても夕方には桃園空港に到着します。空港から中心地まではタクシーで40分ほど。特急列車やエアポートバスなど交通の便も充実しているので、とにかくアクセスが良いのがポイントです。実は筆者自身も急きょ思い立って12月30日に台北行きの航空券を予約、12月31日の夕方に現地入りするという、自分史上最短の弾丸旅行に挑戦した経験があります。

    12月の台北は東京より暖かく、夜は少し冷え込むのでアウターは必須ですが、体感としては同じ時期の沖縄くらい。クリスマスイルミネーションの名残と、まもなく新年を迎える街のざわめきを肌で感じられてワクワクします。

    筆者が台北のカウントダウンを体験したのは2018年。「5、4、3、2、1……」街の方たちのカウントダウンの掛け声と同時に高層ビルから噴き出すように約16,000発の爆竹のような花火が惜しみなく打ち上がりました。

    世界一とも称される台北101のニューイヤー花火ですが、時間にしてわずか6分。年によって打ち上げ時間は異なるようですが、一発打ち上がるごとに解説が入るなど、じっくり楽しむ日本の夏の花火のスタイルとはまるで違うことに驚きました。

    カウントダウン後は、興奮冷めやらぬまま世界中から集まった方々とすれ違いざまにハイタッチ。周辺のクラブやホテルでニューイヤーパーティーが開催されているので、そちらも合わせてチェックしておくと地元のナイトライフが楽しめます。ただし、タクシーが捕まらなくなる恐れがあるので、早めに近場のホテルを予約するか、中心地から離れたホテルなら、長時間歩いて帰る覚悟でフラットな靴を持参すると安心です。また、大みそか当日はMRT(地下鉄)が夜通し運行しているので、滞在先によっては、地下鉄での経路も確認しておくと良いでしょう。

    弾丸旅行ができるほどアクセスの良い台北ですが、せっかくの海外旅行の機会ですので、ぜひスケジュールに余裕を持って観光も楽しみましょう。年末年始は元旦だけお休みというお店が多いので、過ごしやすい気候の中で、台湾グルメなど観光も楽しんでください。

    屋台や市場で台湾グルメを夜中まで堪能できる
    台北基本情報

    フライト時間:東京から約4時間

    時差:−1時間

    カウントダウン参加難易度:低

    バンコク:ホテルから眺めるリバービューのカウントダウン

    チャオプラヤー川沿いに咲き誇る花火は圧巻

    屋外でたくさんの方々の熱気とともに新年を迎えるのもカウントダウンの醍醐味ですが、もっとスマートにカウントダウンの雰囲気を味わいたいなら、バンコクがおすすめです。

    バンコクはタイの首都にして、アジアの主要都市の一つ。近年は近代化が進み、家族でも訪れやすい都市として注目されています。バンコクのカウントダウンの見どころは、チャオプラヤー川沿いに上がる花火。高層ビルや仏教寺院を背景に打ち上がる花火は、バンコクならではの景色でしょう。こちらの花火、リバービューのホテルに宿泊すれば、お部屋やレストランなどから見ることができるので、外に出ることなくカウントダウンを楽しみたいという方にぴったりです。

    筆者が宿泊したのは、世界で有数の高さを誇るルーフトップ・レストラン「Sirocco」を構える5つ星ホテル「lebua at State Tower」でした。12月31日の夕方にチェックインすると、客室のバルコニーから空一面オレンジ色に染めるマジックアワーが美しかったのを覚えています。

    年越しの瞬間に近づいてきたころ、少々フライング気味で、外からドーンと音がしたので慌ててバルコニーに出てみると、近いところでは隣のペニンシュラホテルの目の前で、遠くは海の向こう側にまでも、続々と花火が絶え間なく打ち上げられているのが一望できました。

    タイのテレビ放送を見ると、パタヤやセントラルワールドでも特設ステージを設けてカウントダウンライブが開催されていたり、はたまたアユタヤではオーケストラの演奏が披露されていたり、王宮では僧侶がお経を唱えていたり。こういう喧騒と静寂が混在している様子もタイならではでしょう。

    花火の音に気づき慌ててバルコニーに出て撮った一枚
    筆者撮影

    その他リバーサイドのホテルと、ミレニアムヒルトン、マンダリンオリエンタル、ペニンシュラなど滞在できる宿泊施設の選択肢が多いのも魅力。チャオプラヤー川沿いには多くのホテルがあるので、年末年始でも比較的予約が取りやすい印象ですが、やはり早めに予約が肝心です。

    ちなみに、2018年に開業したタイ最大級の複合施設「アイコンサイアム」では2,000機のドローンでの演出と、国内外のアーティストたちによるライブを盛り込んだ、タイ最高峰のカウントダウンイベントを開催。さまざまな協力組織とともに国をあげて世界のカウントダウン名所トップ5の一角に食い込むことを目指し、演出や準備のために多大な予算をかけているとか…。ますます盛り上がるバンコクのカウントダウンに目が離せません。

    タイは、以前と比べると物価高は否めないものの、滞在費は安く抑えられ、時差はわずか2時間なのもうれしいポイント。12月の首都バンコクは乾季に入るため、東南アジア特有の湿気はなく比較的過ごしやすい気温で、旅行にはベストシーズンといわれています。巨大なマーケットでのショッピングや屋台でのタイグルメも楽しみやすい季節です。

    また、屋外でにぎやかに新年のお祝いをしたいなら、プーケット、サムイ、クラビ、パタヤなど、タイのビーチリゾートのカウントダウンパーティーに参加するのがいいでしょう。実はタイはカウントダウン天国なのです。

    バンコク基本情報

    フライト:東京から約6時間

    時差:−2時間

    カウントダウン参加難易度:低

    ハワイ・オアフ島:オールマイティーに楽しめる南の島のカウントダウン

    ダイヤモンドヘッドから拝む初日の出
    筆者撮影

    ショッピングからカウントダウンイベント、年明けのアクティビティまで、年末年始のイベントを余すことなく体験したいならハワイ・オアフ島の一択でしょう。

    日本人に最も人気の観光地と言っても過言ではないハワイ・オアフ島。多くの芸能人がお正月を過ごす場所としても有名で、毎年多くの方が特別な年越しをするためにこの場所を訪れます。

    楽しみの一つがショッピング。11月4週目の感謝祭明けのブラックフライデーを皮切りに冬のセールが始まり、アラモアナショッピングセンターを筆頭に街中のお店でセールが始まるため、年明けまで買い物が楽しめます。思いがけず掘り出し物が見つかるかもしれません。

    12月25日を過ぎるとあっという間にクリスマスツリーが撤去されて門松に変わる日本とは違って、ハワイでは2月上旬の旧正月までツリーやイルミネーションが飾られているため、しばらく南国のクリスマス気分を味わえるのもハワイならでは。

    そしてカウントダウン当日はワイキキ、ダウンタウン、カハラ、コオリナ、タートルベイなどの海上に花火が上がり、多くのホテルやレストランでカウントダウンイベントが開催されます。事前に予約をすれば宿泊者限定のパーティーやディナープランに参加も可能です。

    カウントダウン前になると、ワイキキビーチには花火を目当てに続々と人が集まります。最初の5分間はパラパラと、日付が変わった瞬間に盛大な花火が連続で打ち上がり、夜空を彩ります。

    さらに、ハワイの年越しでぜひおすすめしたいのがダイヤモンドヘッドからの初日の出。海外には初日の出を見るという文化がないので、元旦は比較的空いていることが多いです。ダイヤモンドヘッドの頂上から見る朝日はまさに一生の思い出になるでしょう。また、チャイナタウンには出雲大社の分社である「ハワイ出雲大社」があるので、初日の出の後に初詣に行ってみるのもまた一興です。

    年間を通して温暖なハワイでも、12月は雨季にあたるので天候によっては肌寒く感じる日も。長袖や羽織りものは忘れずに。

    チャイナタウンに位置する出雲大社分社で初詣
    ハワイ・オアフ島基本情報

    フライト:東京から約7〜8時間

    時差:−19時間

    カウントダウン参加難易度:低

    シドニー:真夏の夜の大迫力カウントダウンショー

    ハーバーブリッジの麓は朝から場所取りをする方たちでいっぱいに

    見応えのあるカウントダウンショーをじっくり味わいたい方におすすめなのはシドニーです。

    オーストラリア最大の都市にして、国際的な観光都市シドニーのカウントダウンでは、オペラハウスやハーバーブリッジを望むシドニー湾で、夕方から分刻みのカウントダウンショーが繰り広げられます。世界有数のカウントダウン花火を一目見ようと、毎年100万人以上の観光客が訪れるといわれています。

    花火ショーが二部構成で行われるのもシドニーの特徴。第一部は小さな子供も楽しめるようにと、21:00から"ファミリー花火"(※)が音楽に合わせて打ち上がります。

    • 2024年現在は「Calling Country fireworks」という名称に変更。

    メインイベントは第二部。「5、4、3、2、1……」のカウントダウンに合わせて、8トン・10万発以上の豪華絢爛な花火が一斉に打ち上がる、圧巻の15分間です。ハーバー上空を彩る光のショーを前に世界中から集まった方々の歓声が上がります。この様子は毎年全世界に生配信され、10億人以上が視聴するほど。

    この日ばかりはポリスやセキュリティが配置され、道路は昼過ぎから徐々に封鎖。シティ内は車両通行止めに。無料で観賞できるハーバーブリッジやオペラハウス周辺などの激戦区には、早朝から場所取りの行列ができ、バリケードが張られ入場制限されるので注意が必要です。

    安全な場所で落ち着いて確実に花火を観たいなら、クルーズツアーを事前予約するのが良いでしょう。シドニー湾では複数のクルーズ会社が就航していて、夕方から乗船するディナー付きの5〜6時間プランもあれば、2時間前に乗船してサクッと花火だけ観賞するプランもあります。シドニー湾ではクルーズ船やプライベートヨットが並んでひしめき合い、陣地取り合戦しているのもちょっとした風物詩。

    筆者は2020年を迎えるカウントダウン花火をクルーズ船から観賞しました。ちょうどその日、冷たい海風の影響で真夏とは思えない寒さとなり堪えましたが、それもまた旅の良き思い出。次回はオペラハウスで毎年開催されるガラディナーにドレスアップして参加したり、陸地から大勢の観客と熱狂したいと思います。

    クルーズ船から見たハーバーブリッジに打ち上がる花火
    筆者撮影

    南半球に位置するオーストラリアは日本とは季節が真逆になるため12月は夏真っ盛り。旅行にはベストシーズンと言えます。真夏のお正月というのも日本人にとっては新鮮な体験。ボンダイビーチまで車で20分ほど足を延ばして、初泳ぎはいかがでしょう?ビーチが陸地に囲まれていないため、水の透明度が高く、波もダイナミック。サーフィンする方ならきっと最高の"初乗り"を満喫できるはず。

    シドニー基本情報

    フライト:東京から約9.5時間

    時差:+2時間(サマータイム)

    難易度:中

    ニューヨーク:難易度高め、でも一生に一度は体験したい世界一のカウントダウン

    カウントダウンイベントで盛り上がるタイムズスクエア周辺の様子
    筆者撮影

    カウントダウンの王道中の王道、世界一のカウントダウンといえば、間違いなくニューヨークです。

    世界中からさまざまな人種が集まり、他に類を見ないエネルギッシュでパワフルな街、ニューヨーク。マンハッタン区タイムズスクエアにある高層ビル「ワン・タイムズスクエア」では、1904年から120年にわたってカウントダウンイベントが開催され約100万人が参加するといわれています。毎年その様子が生中継されるため、カウントダウンといえばタイムズスクエアを思い浮かべる方も多いでしょう。正直、実際に経験した身としては複雑な心境ですが、世界共通のカウントダウンの代名詞として一生に一度は体験しておきたい一大イベントです。

    当日、タイムズスクエアでは18時頃からイベントが始まり、大物ゲストのライブステージが繰り広げられるなど、カウントダウンの瞬間に向けて会場が盛り上がっていきます。23:59から約1分間かけて、23mの高さにつるされたミラーボールのようなキラキラした球体がゆっくり落下する、"Ball Drop"といわれる恒例儀式が始まると、カウントダウンとともに観客の興奮は最高潮に達します。

    カウントダウン当日のニューヨークを舞台にした映画「ニューイヤーズ・イブ」に魅せられて、いつか必ずあの場所であの瞬間に立ち会おうと心に決めて、ついに夢がかなったのは2013年のこと。

    ところが、それらを間近で見るには朝から場所取りが必要とは知らず、夕方くらいに行ってみたところセキュリティに止められてしまいました。というのも、こちらもシドニー同様、カウントダウン当日はバリケードが設置されるため、ベストポジションで見たいなら昼までに場所を抑えておく必要があったのです。一度バリケード内に入ると途中退出できず、14時以降はバリケード内に入ることすらできなくなります。

    凍える寒さの中待つこと約6時間、いざカウントダウンの瞬間がくると随分遠くからBall Dropを見届けることに。自身のリサーチ不足により、残念な結果に終わりましたが、いつか必ずやリベンジしたいという目標ができました。

    会場近くでイベントに参加する場合、極寒の中、10時間以上も屋外で過ごすことになるため、しっかり防寒して体調管理するのはもちろんのこと、あの群衆に一度入ってしまったらカウントダウンが終わるまで抜け出すことは容易ではありません。もちろんトイレなど貸してくれないので、大人用紙おむつか生理用ナプキンを準備するなどの対策が必要になります。心して挑みましょう。

    世界一の盛り上がりを体験した後は、年が明けて、元旦からほとんどのお店がオープンするので冬のニューヨークを楽しみましょう。おすすめはロックフェラーセンター、ブライアントパーク、セントラルパークなどのスケートリンクで初滑りです。特にロックフェラーセンターは1月半ばごろまでクリスマスツリーが点灯しているので、日が暮れてから滑りにいくと良いでしょう。

    ホリデー期間限定のスケートリンクで初滑り
    筆者撮影
    ニューヨーク基本情報

    フライト:東京から約14時間

    時差:−14時間

    カウントダウン参加難易度:高

    カウントダウンで最高の幕開けを

    これまで世界47ヵ国120都市を旅して、14年間にわたって世界各国のカウントダウンイベントに参加してきた筆者が実体験を踏まえながら、ニューイヤーズトリップにおすすめの都市をご紹介しました。

    日本のような静寂で厳かな雰囲気の年越しも良いですが、世界中から集まった方々と笑顔でにぎやかに迎える新年は格別で、最高の幕開けになること間違いありません!

    • 記載の内容は2024年9月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
    ライター:渡辺由布子

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