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    掲載日:2020.12.28

    【ドッグトレーナー監修】柴犬のしつけは難しい?しつけを始める時期と問題行動の対策!

    柴犬は飼い主に従順で持久力があるので、一緒にアウドドアを楽しめます。ただ、警戒心・所有欲が強いのでしつけ問題に直面する飼い主が多い犬種でもあります。「トイレのしつけや、吠えや噛みつきなどで悩んでいる」人もいるでしょう。今回は柴犬のしつけについて、始める時期や子犬のうちからしておくべき事、問題行動について解説します。

    柴犬のしつけの時期はいつから?

    柴犬のしつけの時期はいつから
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    愛犬のしつけの開始時期は早ければ早いほどよく、「犬が家に来た日」から始めるのが理想です。

    犬の学習スピードは私たちが思っているよりも早く、目にしたもの感じたものをどんどん吸収していきます。
    家族として家に来た犬は、初めての環境の中で匂いを嗅いで、音を聞いて、飼い主さんたちの反応をよく見ています。特に生後3週齢〜12週齢の期間は犬の「社会化期」と呼ばれる期間で、情報の吸収率が高く、犬の一生の中でも重要な期間といわれています。この犬の「社会化期」にどんな経験をするかによってその後の生活にも大きくかかわってきます。

    一般的に柴犬の子犬が家に来る時期は最短でも生後8週齢からです(※)。12週齢になるまでの期間は短く1ヶ月ほどしかありませんので、できれば柴犬が家に来る前から準備をしておくといいでしょう。

    • 国の天然記念物として指定されている柴犬を含む日本犬6犬種の場合、特定の条件のもとでは生後7週齢からの販売が許可されています。

    柴犬の社会化期にするしつけ

    柴犬のしつけは犬が家に来た日から行うのが理想です。特に犬の「社会化期」のしつけは次のようなポイントを並行して教えていく必要があります。

    ・「犬の社会化」人間社会の刺激に慣れさせる

    ・「犬の社会化」人間社会の刺激に慣れさせる
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    犬の社会化とは犬が人間社会の中で暮らしやすくするために、さまざまな刺激に慣れさせることをいいます。人間にとってなんでもないことでも、犬にとっては怖いと感じることも多いものです。

    犬は、特に「社会化期」を過ぎた頃から恐怖心が芽生え始めるため、それまでは初めて見るものに好奇心で近づけていても、恐怖心が芽生え始めると近づくことすら怖がってしまうことがあります。家に子犬を迎えることが多い生後8週齢頃から12週齢は犬の「社会化期」の真っただ中なので、日常生活の中で出会ういろいろな「音」「物」「人」「環境」などを経験させてあげる必要があります。

    また、犬の社会化期には体を触られることにも慣れさせておきましょう。愛犬の足先やしっぽ、耳、口周り、歯などは日々の健康管理にも必要になってきますし、子犬の頃から触られることに慣れておくことで、動物病院やトリミングサロンにいったときの負担が少なくてすみます。

    こうした犬の社会化は、「社会化期」だけで完了するわけではないので、「社会化期」を過ぎても継続的に行っておく必要もあります。

    ・柴犬の「トイレトレーニング」

    柴犬のトイレトレーニングで最も重要なことは環境作りです。我慢できる時間が短い子犬の場合は、「行動範囲を狭めること」と、「排泄のタイミングを知ること」で成功経験を増やすことがポイントです。

    愛犬のトイレの失敗を予防してあげることが、成功経験につながり子犬のトイレ上達の近道になります。

    犬のしつけ【トイレトレーニング】犬の本能的な特性を理解して、自宅や屋外でもトイレの心配なしに

    • WORLD PETS EXPO2020で撮影した動画です。

    ・柴犬の「クレート(ハウス)トレーニング」

    犬の「クレート(ハウス)トレーニング」
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    柴犬の「クレートトレーニング」は、クレートを自分専用の安心できる場所と教えてあげることです。「ハウス」のコマンドを使うことから「ハウストレーニング」と呼ばれることも多いですが、「ハウス」の言葉から「犬の部屋」のイメージが強くケージやサークルで練習してしまい、クレートに入れないという子が多くいます。

    クレート(バリケン)というのはケージやサークルとは異なり、頑丈で車や飛行機(※1)でも持ち運びができるもので、全体のほとんどが覆われていて薄暗いです。
    子犬のスペースやお留守番用として使われることが多いケージやサークルは明るく広く、寝る場所の他にトイレの場所があったり水皿などを置くスペースがありますが、クレートは犬が中で1回転できるほどのスペースしかありません(※2)。

    クレートトレーニングの重要な点は、犬が安心できる場所の確保だけでなく、病院や旅行時の安全な移動、災害時のストレスを軽減してあげるためでもあります。
    子犬のうちからクレートに慣らしておくことで、日常的にも一人で落ち着ける場所ができますし、気持ちのオン・オフがつけやすく、安定して落ち着いた生活を過ごせるようになります。
    クレートに慣れるまでは、クレートの扉や屋根が取り外せるものを選んでケージの中に寝床として入れて、クレート自体に慣れることから始めるといいでしょう。

    • 1 クレートはメーカーによっても強度が異なるため飛行機に乗せる場合には航空会社が推奨するものを選んで下さい。
    • 2 クレートは愛犬の成長とともに大きさが合っているかを確認し買い換える必要もあるのでご注意下さい。
      クレートの適切な大きさは、天井までの高さが「地面から頭のてっぺんぐらいまでの高さ」(余裕を持つなら+5㎝ぐらい)、奥行きが「鼻先からお尻ぐらいまでの長さ」(余裕を持つなら+5㎝ぐらい)が望ましいでしょう。だいたい犬がクレートの中で無理なく1回転できることが目安です。

    犬のしつけ【クレートトレーニング】自宅や移動時、旅行先でも愛犬が安心する環境づくり

    • WORLD PETS EXPO2020で撮影した動画です。

    ・柴犬の「甘噛み」人や物、犬に対して

    本来子犬の時期は、兄弟や母犬と戯れて遊ぶ中で噛んだり噛まれたりして「噛んで遊ぶ」という欲求を解消し、どれくらい噛むと痛いのかという力加減などを学んで行いきます。そのため、生後8週齢までは母親や兄弟犬と一緒に生活することが大切になります。8週齢以降、家に子犬がやってきてからは、噛んでもいいおもちゃを使って飼い主さんが遊んであげることで欲求を解消してあげましょう。

    また同時に、噛まれて困るものを犬が届くところに置かない、という環境作りも大切なポイントです。

    ・柴犬の「コマンドトレーニング」

    コマンド」とは指示語のことで、「おすわり」や「待て」のような行動に対しての合図になるものです。
    愛犬のトイレトレーニングのときであれば、ソワソワしたりニオイ嗅ぎの行動が見られたら「ワン・ツー、ワン・ツー」、ハウストレーニングのときであれば、ハウスに入ろうとしているときに「ハウス」など、行動に言葉を付けることで、だんだんとその合図を覚えてくれます。
    コマンドトレーニングは犬の「社会化期」が過ぎてしまってからでも簡単に教えることができるので、焦ることなく毎日少しずつ教えてあげましょう。

    「社会化期」から始める犬のしつけとは、早いうちから教える・慣れさせるということが1番重要な部分であり、期間内に完璧に教えなければいけないというものではありません。愛犬の様子を見ながら焦らず毎日少しずつ継続して練習してあげてください。

    柴犬の子犬・成犬・性別によるしつけの違い

    柴犬の子犬・成犬・性別によるのしつけの違い
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    柴犬の子犬・成犬・性別によって、基本的なしつけ方に違いはありませんが、一般的に子犬と成犬で言えば子犬の方がしつけがしやすいでしょう。子犬の場合はまっさらな状態で1から教えることができますが、成犬になるとそれまでの経験や学習が行動に大きな影響を与えるので、上書きして新しいことを教えるのには時間と根気が必要になってきます。

    柴犬の性別の違いで言うと、オスの方が警戒心が強い傾向があります。男性ホルモンによって攻撃性や縄張り性が強く出やすいので、獣医師と相談して時期を見て去勢を検討したほうが良い場合もあります。

    柴犬に起こりやすい問題行動

    柴犬に起こりやすい問題行動
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    そもそも「犬の問題行動」とは犬にとっては「正常な行動」であっても、飼い主が困り悩んでしまう行動は全て問題行動にあてはまります。犬の問題行動が生じる要因は個体差、住環境などによっても異なりますが犬種としての特性が出やすい部分もあります。

    柴犬の場合は犬種の中で最もオオカミに近く、野性味が強く残っているため以下のような行動が目立ちます。

    柴犬の【特徴・性格】

    • 散歩中に他の犬に吠える
    • 引っ張り
    • 触ろうとすると嫌がったり噛んだりする
    • 自分の物を守ろうとする

    野性味が強いということは、警戒心が強く人や他の犬とは適切な距離感を保ちたいという思いがあります。そのため、飼い主が嫌いというわけではありませんが過度に人から触られることを好まなかったり、警戒心が強いために散歩中に他の犬に吠えたり、餌やおもちゃ、寝床など自分の物を守る行動が出やすくなります。

    問題行動の解決策!

    柴犬は「触られることが苦手」で「警戒心が強い」傾向にあります。
    触られることが苦手であると、日々の健康管理ができず病気の発見が遅れてしまったり、病院に行っても治療がしにくく犬にとっても大きなストレスがかかってしまいます。
    そうならないためには、子犬のうちから人から触られることや健康管理などに慣らしておくことが大切です。
    散歩中の他の犬への吠えは、犬とすれ違う時に大好きなご褒美を食べさせながらすれ違うことで、飼い主さんへの意識が高まって他の犬を気にしなくなります。また散歩中の引っ張りに関しては、ご褒美をあげながら楽しく散歩をしたり、アイコンタクトの練習をすることで改善されていくでしょう。

    吠えに関するしつけ動画はこちら

    犬のしつけ【吠えのトレーニング】犬が吠える理由を理解して、来客時や外出時も心配ない環境づくり

    • WORLD PETS EXPO2020で撮影した動画です。

    柴犬のしつけ&トレーニングの工夫・コツ

    柴犬のしつけ&トレーニングの工夫・コツ
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    犬のしつけ・トレーニングをする上で最も大事なことは「愛犬を知ること」です。柴犬としての気質や愛犬の性格を知ることで、しつけやトレーニングの工夫をしてあげることができます。そして、「できなかった・失敗してしまった」ことを叱るよりも、「失敗させないための予防」と「飼い主さんにとって望ましいこと」をたくさん褒めることが大きなポイントです。

    犬にとっての「褒め」は、おやつだけではありません。愛犬が好きなおもちゃで遊んだり、好きな行動をするというのは、時としておやつ以上のご褒美にもなります。
    愛犬にとって、どんなことが苦手で、どんなことが好きなのかを観察し、好きなものをご褒美にしてあげることで、トレーニングの幅が広がります。

    柴犬のしつけ・トレーニングに役立つグッズ

    柴犬におすすめできるしつけやトレーニングのグッズは「引っ張り防止用のハーネス」「コング」「フードポーチ」「ロングリード」があげられます。

    「引っ張り防止用のハーネス」は、使用することで犬が前に進む力を分散してくれるので散歩中の引っ張りが軽減され、正しい位置で歩く練習がしやすくなります。犬が正しい位置で歩けたら声をかけて褒め、その都度おやつをあげることで少しずつ散歩が上達していきます。お散歩をしながらご褒美をあげるときは、腰から下げて使える「フードポーチ」などのグッズがあると、おやつをあげる時にスムーズで非常に便利です。

    「コング」は中におやつやフードを詰めることができるので、愛犬のお留守番の練習や来客時の吠え対策、ドッグカフェなど足元でおとなしくしてほしいときなど幅広く使うことができます。お留守番が多い愛犬にとっては、自宅で退屈しのぎができる非常に便利なグッズです。

    「ロングリード」は名前の通り長いリードでボール遊びやトレーニングの補助具としておすすめです。ただし、場所によってはロングリードの使用を禁止している場所もあるため、周りに迷惑をかけないように正しく使用しましょう。

    おすすめできないグッズは「電気の流れる首輪」や「チョークチェーン」などの首が締まるタイプの首輪です。しつけ・トレーニンググッズとして見聞きすることがあるかと思いますが、使い方を間違えると効果が得られないだけでなく、犬に大きな怪我をさせてしまう危険性もありますし、飼い主さんと愛犬との絆が崩れてしまいます。

    吠えたら電気が流れる首輪は、痛みや恐怖によって犬の吠えをやめさせる道具です。非常に強い痛みを伴いますし、犬は常に恐怖におびえ委縮してしまいます。犬が吠えることには何かしらの原因があるはずなので、恐怖心を与えることで吠えをやめさせても根本的な解決にはなりません。

    また、チョークチェーンは訓練士がトレーニングをする際に使用することがある道具ですが、扱うには高い技術が必要になります。使い方を間違えると、犬の首を痛めたり呼吸困難になってしまうため、命に係わるような怪我をさせてしまうこともあります。

    このような犬に痛みや恐怖を与える道具を飼い主さんが用いることは非常に難しく、危険が伴うため使用することは控えましょう。

    柴犬のしつけ まとめ

    柴犬の場合は子犬の頃からしつけ教室や専門家などに相談し、人から触られることに慣れさせたり、他の犬とのコミュニケーションを学ばせたりする機会を意識して作ってあげるようにしましょう。

    成犬で吠えや噛みつきなどの問題行動で困っている場合には、自分でなんとかしようとする前にかならず専門家へ相談してください。間違ったトレーニング方法は余計に状態を悪化させてしまいます。愛犬にあった正しいトレーニング方法を専門家に聞き実践しましょう。

    ライター: 長根 あかり Akari Nagane
    監修者:鹿野 正顕(学術博士)

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