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    出典 : pixta_39227095

    掲載日:2019.10.10

    【獣医師監修】犬の寄生虫バベシアに感染したときの症状と治療法、感染の予防法とは?

    マダニによって媒介される、バベシアという原虫がいます。バベシア症にはワクチンがなく、犬がバベシアに寄生されると、最悪の場合は死亡することもあります。地球温暖化などの影響もあり、マダニによる被害が増えている昨今、バベシア症にも注意が必要です。感染予防から検査や診断方法、薬や治療法までお伝えします。

    バベシアとは どんな原虫?

    バベシアとは
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    バベシアは、細胞1個で成り立っている原虫の一種。
    原虫は、細胞分裂によって増殖します。
    バベシア類は非常に小さく、肉眼で確認することはできません。

    バベシアは原虫の中でも、ピロプラズマ類というグループに属しています。
    ピロプラズマ類の中のバベシア類とタイレリア類は、血液に寄生し、それらの原虫が原因で発症する病気はピロプラズマ症と言われます。
    とくにバベシア類が原因のものは、バベシア病とも呼ばれます。

    世界で多種のピロプラズマ類が確認されていますが、日本には犬に寄生するバベシア・カニスとバベシア・ギブソニの2種類が見られます。
    現在のところ、バベシア・カニスは沖縄に分布し、バベシア・ギブソニは近畿地方より西の地域に分布していると言われますが、地球温暖化の影響でほかの昆虫や魚類なども生息域が変化していることから、今後は東海や関東甲信越地方でもバベシア類が認められるようになるかもしれません。

    バベシア症に感染すると出る症状とは? 貧血や発熱、下痢など

    バベシア症になると出る症状は?
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    マダニの唾液腺に存在しているバベシアは、マダニが犬を吸血する際に犬の体内に入り込みます。
    赤血球に寄生してバベシアが増殖する際に、犬の赤血球が破壊されてしまうため、感染された犬には貧血や発熱の症状が現れます。
    飼い主さんは、愛犬がバベシア症が原因の赤色の尿をしていることに気づくかもしれません。
    貧血が進むと肝機能障害が起こり、感染犬は食欲や元気がなくなり痩せてくるでしょう。
    嘔吐下痢を起こす犬もいます。末期症状は立ち上がれなくなるほど衰弱し、命を落とす危険性が増します。
    貧血の進行度によって死亡する確率は左右されますが、10~20%の感染犬が命を失うと考えられています。
    80~90%の犬は、バベシア症にかかっても約2ヵ月で快方に向かいます。

    人間には、ネズミに寄生するバベシア類が感染したという例がありますが、犬のバベシア症は感染しないと考えられています。

    バベシアの検査と診断方法

    バベシアの検査と診断方法
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    貧血や黄疸といった臨床所見でバベシア症が疑われた場合、血液検査によって確定診断を行います。

    犬にバベシア症の症状が見られなくなってからも、原虫は犬の赤血球内に留まっているようです。
    そのため、無症状の犬からたまたまバベシアが発見される可能性もあります。

    バベシア症の治療法 一般的な投薬とは?

    バベシア症の治療法
    pixta_30598465

    バベシア症の治療には、ジミナゼンやイミドカルブなどの抗原虫薬を使用するのが一般的です。
    けれども、これらの薬は副作用が強いので投薬には注意が必要です。
    また、完全に駆虫できず、バベシア症を再発するケースも少なくありません。

    バベシアの寄生を予防するには? 定期的な薬の投与がおすすめ

    バベシアの寄生を予防するには?
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    バベシアの寄生を予防するワクチンはありません。
    ただ、愛犬がマダニに寄生されなければ、バベシア症にかかることはありません。
    そのため、最善の予防法は、マダニの寄生を防ぐ対策をしっかりと講じることです。

    マダニの吸血活動が活発化する時期は、沖縄では年中、関西以西は春から秋にかけてとなります。
    マダニの活動時期は、おいしい味のついたおやつタイプの飲み薬、皮膚に垂らすスポットタイプの駆虫薬などを定期的に愛犬に投与しましょう。
    薬によって投与頻度が異なるので、かかりつけ医に相談しながら、飼い主さんのライフスタイルや愛犬にマッチする予防方法を選んでください。
    定期的に駆虫薬を投与しておけば、万が一マダニに寄生されても、数時間~数十時間以内に駆除ができるので安心です。

    マダニは森林や川や田畑など、自然豊富な場所に潜んでいます。
    散歩に出る際は、マダニにも効果がある、犬にも安全な虫除けスプレーを活用するのもおすすめです。
    虫除け効果のあるインセクトシールドと呼ばれるウェアを、愛犬に着せて外出するのもよいでしょう。

    もしマダニが愛犬にくっついて吸血しているのを見つけても、飼い主さんが引っ張って取り除くのは厳禁。
    マダニの口器が、愛犬の体内に残ってしまうからです。
    マダニを発見したらなるべく早く動物病院に行き、獣医師による適切な処置を受けてください。
    マダニを駆除するのに、動物病院では即効性のあるスプレータイプの駆除薬を使用することが多いでしょう。

    まとめ

    まとめ
    pixta_47834513

    現在のところ関西以西で発症例が多く見られる、犬のバベシア症。
    愛犬が死亡する危険性もある感染症なので、予防が肝心です。
    バベシアを媒介するマダニに刺されないように、定期的な駆虫薬の投薬をはじめ、散歩で寄生されないようにするといった対策を徹底しましょう。

    ライター:臼井 京音 Kyone Usui
    監修者:箱崎 加奈子(獣医師)

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